渡辺氏、武井氏、宮原氏、柳原氏に伺いました

何をしている会社ですか？

渡辺：日本経済新聞社グループの一員として1971年に創業以来、日本の証券・金融市場を支える情報インフラとしての役割を担ってまいりました。証券会社や金融機関をはじめ、機関投資家や一般事業会社、個人投資家まで幅広い顧客に対し、公正・中立な立場から、付加価値の高いグローバルな金融情報サービスを提供しています。

今後の注力領域として、個人投資家（B2C）への新たなサービス展開および一般事業法人（B2B）の利活用を促進したいと考えています。

これまでのオープンイノベーションの取り組み事例は？

武井：企業の大小や国内外に関わらず、積極的にオープンイノベーションを行っています。新技術の適用可能性を探索するライトなものだけでなく、出資を行い新事業領域を共創するケースもあり、前例や形式にとらわれずベストな方式を選択するようにしています。

御社の課題は何ですか？スタートアップのみなさまへ求めていることは何ですか？

宮原：スタートアップと取り組みたいテーマは主に2つあります。

1. 近年ではEmbedded Finance（組み込み金融）が注目されており、あらゆるサービスが金融を活用して従来になかったサービスが始まっています。我々はこの変化の兆しを捉え、金融情報サービスをメインとする会社から、金融・投資体験をデザインする会社へと事業領域を拡張したいと考えています。
2. 既存の金融情報のさらなる活用拡大にも大きな期待をもっています。すでに、我々のサービスは多くの金融機関様でご利用頂いておりますが、一般の事業会社様の認知はまだ開拓の余地があり、金融・財務情報、政治経済ニュースのさらなる活用アイデアの創出やその実現に向けた企画を検討しています。

スタートアップへ御社から提供できるアセットはありますか？

柳原：スタートアップの皆様に、実際のデータを使ってサービス作りをして頂くための支援を各種ご用意しています。

• 金融経済ニュース、AI速報ニュース、タグ情報
• 株価データ、指数データ、投資信託データ、財務データ、為替データ、金利データ
• 経済イベントカレンダーデータ、企業開示情報、決算スコア、決算予定日、コーポレートアクション情報、相場・企業情報ランキングデータ
• 開発支援、打合せスペースの提供等

最後に一言お願いします

渡辺：QUICKは1971年に、証券業界全体を巻き込むオープンイノベーションにより誕生し、証券市場のデジタル化の担い手となってきた企業で、そのDNAは今も健在です。我々は金融・投資を「難しい、堅苦しい」から「楽しい、ファッショナブル」な体験へ変えたいと考えています。

あらゆるサービスが金融と結びつき、金融がもっと身近になることで、社会的課題の解決や価値創造ができると考えていますので、同じ志を持つスタートアップの皆様との連携を期待しています。