藤原氏に伺いました

何をしている会社ですか？

藤原：弊社はパーパスとして『豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。』を掲げています。これは、私たちがすべての領域で創業以来大切にしてきたことであり、未来へ向かってさらに大切にしていく意思でもあります。

私たちはこれからもコミュニケーションの量や頻度よりも、その質、すなわち熱量の高いエモーションを大切にし、濃く深い、豊かなコミュニケーションをドライブすることで、感情豊かで幸せな驚きに包まれた世界を生み出していきます。

具体的には、スポーツ事業・ライフスタイル事業・デジタルエンターテインメント事業・投資事業の4本柱で事業に取り組んでおります。それぞれの詳細はIR資料等をご確認いただけますと幸いです。

これまでのオープンイノベーションの取り組み事例は？

藤原："オープンイノベーション"というお題目で特別な活動は特に行っておりませんが、以前より積極的にスタートアップ企業やベンチャーキャピタルにはMIXIから出資をさせていただいており、スタートアップエコシステムの拡大に貢献、延いては自社事業の発展に寄与できるよう活動をしております。

2023年3月期における第3Q終了時点の投資運用総額は271億円（評価額ベース）となっており、これからも積極的に投資をしていきたいと考えております。特にM&Aや資本業務提携においては3年で300〜500億円を計画していることもあり、協業先となり得るスタートアップ企業の皆様と積極的にコンタクトさせていただければと存じます。

御社の課題は何ですか？スタートアップのみなさまへ求めていることは何ですか？

藤原：弊社のミッションは『「心もつながる」場と機会の創造。』です。私たちが大切にするのは、ただ「つながる」のではなく、「心もつながる」こと。そのために、仲間や家族とつい話題にしてしまうような楽しくてワクワクする「コンテンツ」や、そこから生まれる感情を一緒に分かち合う「場と機会」を世界中に創り出していきたいと考えています。このようなビジョンに共感し、一緒に汗をかいていける起業家とご一緒したいと思っています。

具体的には、まず、子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」を中心としたライフスタイル事業における提携先の発掘と新規事業の創出です。また、FC東京や千葉ジェッツといったプロスポーツチーム運営事業を中心とした観戦事業における提携先の発掘と新規事業の創出、競馬・競輪・オートレースといった公営競技に関する提携先の発掘と新規事業の創出などを期待しております。

まずはどのような取り組みができそうか、スタートアップ起業家の皆様と議論しながら一緒に考えられたらと思っております。

スタートアップへ御社から提供できるアセットはありますか？

藤原：成長資金の出資だけにとどまらず、スポーツ事業・ライフスタイル事業・デジタルエンターテインメント事業・投資事業で培った豊富な知見やアセットをご提供させていただき、出資先スタートアップと共に成長していきたいと思っています。

具体的には「家族アルバム みてね」1,500万ユーザーに対するアプローチやSNS「mixi」で培ったソーシャル領域の知見や急成長サポート、グローバルで累計1兆円を売り上げるモンスターストライク（モンスト）事業で培った運営知見ならびに成長サポートなど多岐にわたりますが、スタートアップが置かれた状況に応じて必要なサポートをさせていただければ幸いです。

最後に一言お願いします

藤原：弊社はMIXI WAYとして『ユーザーサプライズファースト』を掲げています。ミッションで掲げた「創造」を実現するために、私たちは改めて「ユーザーの驚きを最優先に考える」というMIXIらしい言葉を掲げました。

ただのユーザーファーストでもなく、マーケティングファーストでも、自分たちファーストでもない。「そこに幸せな驚きはあるか？」という問いを、制作現場から経営判断までのすべての基準にしたい、という意志が込められています。このような考え方に共感していただける起業家とご一緒できることを楽しみにしています。