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2026年04月15日

登壇57社から見えてきた技術トレンドとは?──KDDI ∞ Labo全体会登壇まとめ第2弾・AI×産業応用領域11社【2025年7月~2026年3月・保存版】

第1弾では AI エージェントの本格始動を中心に生成 AI ・ AI エージェント領域の13社を紹介した。第2弾では、 AI を特定の産業・現場課題に適用している「 AI×産業応用」領域の11社を取り上げる。


AI×産業応用領域の特徴

第1弾で紹介した企業が汎用的な AI プラットフォームやエージェントを提供しているのに対し、本カテゴリの企業は AI 技術を製造業の設計、音声コミュニケーション、アニメ制作、動画翻訳、無人決済など、特定産業の具体的な業務課題に深く適用している。

注目したいのは「現場実装」のフェーズに到達している企業が多いことである。ブレイドテクノロジーズは製造業の設計プロセスを数カ月から数日に短縮し、 RevComm の音声解析 AI 「MiiTel」は営業・顧客対応のあらゆるシーンを可視化、TOUCH TO GOは日本で唯一実用化された無人決済店舗システムを展開する。 AI が研究段階を超え、産業の現場で具体的な成果を上げているのが下期の大きな特徴である。

  1. 生成AI・ロボット等 先端技術サービスの社会実装をワンストップで提供 – Jizai
  2. Jizai は、 AI ソフトウェアと AI ハードウェアの2事業を展開するスタートアップである。代表取締役 CEO の石川佑樹氏は、業界特化型 AI DX 支援やコミュニケーション AI 「 Jizai CommuAI 」に加え、自律的に思考・行動する汎用 AI ロボット「Mi-Mo」を開発している。 Mi-Mo は視覚・聴覚・動作の入力をもとに自律的に判断するロボットで、先端技術の研究から社会実装までをワンストップで手がける。

    石川氏は「テクノロジーの社会実装には、研究開発だけでなく現場のニーズを深く理解し、実際に使われるプロダクトに落とし込む力が必要だ」と考え、ソフトウェアとハードウェアの両面からアプローチする体制を構築した。

    今後は AI ロボットとコミュニケーション AI の両軸で事業を拡大し、人と AI が共存する社会の実現を目指す。

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  3. 世界を構造化するビデオインテリジェンスの旗手 – インフィニマインド

  4. インフィニマインドは、独自の大規模映像モデル( LVM )を用いたビデオインテリジェンス・プラットフォームを開発するスタートアップである。主要サービスは2つあり、長尺映像を人間のように見て記憶し瞬時に解釈するエンタープライズ向け AI 「DeepFrame」は監視・捜査サポート、製造業でのリアルタイム異物検知、リテールでの店舗運営最適化に活用されている。もうひとつの「 TVPulse 」はテレビ映像をマルチモーダル解析し、ブランドの露出測定やトレンド把握、リスク検知を可能にするマーケティング AI プラットフォームである。

    同社のビジネスモデルは単なる AI モデルの提供に留まらず、各産業のニーズに合わせたモデルのファインチューニングと、現場環境に即した柔軟な実装方法の一気通貫した提供を軸とする。秘匿性の高いデータはオンプレミスで、それ以外はクラウドでと、多様な実装形態に対応している。

    映像・音声という非構造化データを企業利用可能な構造化データに変換し、あらゆる映像に埋もれたインテリジェンスを解き放つことを目指す。

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  5. AIで設計の常識を覆す – ブレイドテクノロジーズ
  6. ブレイドテクノロジーズは、製造業向けに設計を自動化する AI ソフトウェアを開発するスタートアップである。 COO の村上友太氏は「これまで数カ月から数年を要していた設計・机上シミュレーションのプロセスを数日に短縮し、10%以上の軽量化や性能向上を実現する」と説明。エンジニアが設計意図を入力するだけで、物理制約を満たし量産可能性を担保した最適設計案を自動生成できるのが大きな特徴で、データの事前学習に依存せず工学的推論に基づいて新しい構造を創出できる。

    村上氏は「人類は生産技術やサプライチェーンを高度に最適化してきたが、何をどう設計するかという知的プロセスは本質的に大きく変わっていない」と指摘。設計はいまなお人の経験と試行錯誤に依存しており、国際競争の激化や深刻な設計人材不足という構造的課題に直面する日本の製造業にとって、設計プロセスの革新は喫緊の課題である。

    ビジネスモデルは DaaS ( Design as a Service )としてのサブスクリプション提供が中心で、設計業務そのものをソフトウェア化することで、企業の開発スピードと競争力を根本から引き上げるインフラを構築している。

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  7. 音声解析AI「MiiTel」を開発 – RevComm
  8. RevComm は、音声解析 AI を開発し、電話・ Web 会議・対面の会話データを構造化して企業の生産性向上と意思決定を支援するスタートアップである。代表取締役 CEO の会田武史氏は、電話解析 AI 「 MiiTel Phone 」、コールセンター解析 AI 「 MiiTel Call Center 」、 Web 会議解析 AI 「 MiiTel Phone 」、コールセンター解析 AI 「 MiiTel Meetings 」、対面会話解析 AI 「 MiiTel RecPod」、生成 AI 連携ソリューション「 MiiTel Synapse」と、営業・顧客対応・1on1・面談・経営会議など音声コミュニケーションが発生するあらゆるシーンを可視化・データ化するプラットフォームを展開する。

    会田氏は日本の生産性課題を分析し「日本は能率面では世界トップクラスである一方、効率面に課題がある」と指摘。その原因のひとつがコミュニケーションコストであり、情報伝達や意思疎通に時間や労力がかかることが効率化を阻んでいるとしている。「コミュニケーションを再発明し、人が人を想う社会を創る」という理念のもと創業した。

    2025年は「 AI エージェント元年」と呼ばれ、 AI 音声市場は2030年まで年平均20%で成長すると予測されている。同社は企業が保有するあらゆる情報を将来にわたり再利用できる形で蓄積することが最も重要だと考えており、音声 AI と生成 AI を組み合わせることで企業のデータ活用をさらに加速させることを目指す。

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  9. データ活用プラットフォーム「Conata」を開発 – フライウィール
  10. フライウィールは、データと AI で企業の課題解決と事業モデルの創造を支援する「事業創造エンジン」企業である。代表取締役 CEO の横山直人氏は米国ビッグテック企業出身で、グローバル水準のノウハウを活かし、事業戦略立案からデータ活用プラットフォーム「Conata 」の構築、 AI ソリューション開発、活用支援までをワンストップで提供する。

    横山氏は「30年後、子供たちが世界で挑戦できる日本を残したい」という想いを原動力としている。「データを人々のエネルギーに」をミッションに掲げ、データを通じて日本のリアル産業を「守る」のではなく「構造から進化」させるため設立しました。データ活用の「最後のワンマイル」まで伴走し、社名である「フライウィール(はずみ車)」の通り、データと AI で成長を加速させていく。

    目標はデータと AI で日本の産業を構造から進化させることである。最先端の AI や情報検索技術を駆使した「 Conata Data Agent 」等のサービスでデータ活用を民主化し、製造・流通・公共等の領域で新エコシステムを創出することを目指していく。

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  11. AIを活用した動画翻訳サービス – こんにちハロー
  12. こんにちハローは、 AI 動画翻訳サービスを提供するスタートアップである。日本語で話すあなたの声のまま他言語で自然に話す動画が生成され、さらに唇の動きも話す言葉に対応して変換される。ネイティブも AI が生成したと気づかないほどの精度を実現しており、 AI による翻訳の足りない部分を人が補正することで完璧に近い翻訳を実現する。30秒1万円から利用可能で、飲食店、ホテル・旅館、クリニック、越境 EC 、映画やアニメ、お笑いコンテンツなど幅広い領域で導入されている。

    創業のきっかけは、築地市場で3代目干物屋を営む叔父が外国人客との言語の壁に悩んでいたことである。「英語が話せないからインバウンド市場にアピールできない」「機械翻訳の正確性に不安を感じている」といった課題を持つ方々の世界への発信をサポートしたいという想いから事業を立ち上げた。

    「世界への架け橋、あなたの声で」を企業理念に掲げ、グローバル化が加速する現代において言語の壁を低くし、世界中の誰もが気軽に自分の想いを自分の声で表現し発信できる未来を目指していく。

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  13. 次世代メーカーで省人化を推進 – New Innovations
  14. New Innovations は、 AI ・ロボティクス等のコア技術を用いてハードウェアの製造からソフトウェア構築までを一貫して手がける次世代メーカーである。代表取締役 Co-CEO の中尾渓人氏と山田奨氏が共同で率いる。自社プロダクトにはスマートコーヒースタンド「root C」、かき氷の全自動調理ロボット「 Kakigori Maker 」、ハンバーガーの全自動調理ロボット「 Burger Cooker 」、製造業の知を継承する AI 図面管理「図面バンク」がある。

    山田氏は「人類を前に進め、人々を幸せにする」という理念のもと、人が付加価値の高い仕事に集中できる社会の実現を目指す。労働人口の減少が深刻化する中、飲食・小売・宿泊業界をはじめとするあらゆる産業で無人化や省人化が喫緊の課題であり、 OMO ( Online Merges with Offline )を主軸にロボティクスとソフトウェアの力で産業構造の変革に取り組んでいる。

    プロダクト群は拡大期に入り、 root C は国内約20箇所で稼働するほか法人向けソリューションプランを開始。 Kakigori Maker はプロントコーポレーション社やサントリー社をはじめとした複数の企業への導入が進む。日本発のディープテック企業として、グローバル展開も視野に入れている。

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  15. 【大日本印刷社カーブアウト】技術ドキュメント自動生成AIサービスを展開 – DigKnow
  16. DigKnow は、技術ドキュメント自動生成 AI 「Codeledge」を提供するスタートアップである。「Codeledge」はソースコードと連携するだけでシステムの仕様を自動で文書化・図解化し、ドキュメントとして作成・共有できるプラットフォームで、 IT エンジニアの非生産的な作業やナレッジの属人化を解消する。生成 AI を活用し、最新のドキュメントが常に伴走している開発現場を「あたりまえ」にすることを目指している。

    伊藤氏は IT エンジニアとしてさまざまな開発現場に携わる中で、ドキュメントを十分に整備できておらず現状をすぐに把握できない現場が多いというペインを実感してきた。生成 AI の台頭によって技術的な解決の糸口が見えたため、「ドキュメントに悩む開発現場をなくすこと」をライフワークにしたいと想い起業。大日本印刷の「出向起業型カーブアウト」第1号案件として設立された点も注目されている。

    生成 AI の登場により AI を活用したコーディングが開発現場の前提となりつつある中、非エンジニアが直接プロダクト開発する未来も近づいている。 DigKnow はソースコードからシステムの仕様を「ドキュメント」として人に提示することで、人の指示と動くシステムの間のギャップを埋め、 AI と協調しながら開発できる未来を目指す。

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  17. 自律移動ロボット向けAIナビゲーション基盤 – Kanaria Tech
  18. Kanaria Techは、自律移動型ロボットのための AI ナビゲーション基盤「KRM( Kanaria Robotic Model )」を開発・提供するスタートアップである。代表取締役の瀧下奎斗氏は「複雑かつ人の往来が激しい環境でも、ロボットが安全かつ柔軟に自律移動できる"社会的ナビゲーション"を実現する」と説明する。 KRM はマッピングや高価なセンサーを必要とせず RGB カメラ1台で動作可能で、月額200〜400ドルのサブスクリプション形式でロボットメーカーに提供する B2B ライセンスモデルである。

    瀧下氏は子どもの頃からロボットに強い関心を持ち、大学生時代には NASA の研究所に招かれ火星探査ロボットの開発プロジェクトに参加した経験を持ちます。その後大学で AI を本格的に学び、ロボットと AI の融合が高度で柔軟なロボットの実現に不可欠であることを確信。自らの問題意識と現場の課題から出発し、社会に必要とされる仕組みを形にすることを人生の軸にしたいという想いから Kanaria Tech を設立した。

    案内・警備・配送・清掃など多用途への展開を想定しており、少子高齢化に伴う深刻な労働力不足に対してロボットによる解決策を提供することを目指している。

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  19. AIインカム「ボイットコネクト」を提供 – ボイット
  20. ボイットは、スマートフォンベースの業務用インカム「ボイットコネクト」を提供するスタートアップ。代表取締役 CEO の永冨泰高氏は「従来の PHS や無線機に代わるクラウド型音声通信プラットフォームとして、医療・介護・宿泊など人が動きながら働く現場に最適化された音声コミュニケーションを実現している」と説明した。 AI による音声認識や文字起こし機能を通じて現場の連携・業務効率化・伝達ミス削減に貢献し、サブスクリプションモデルで導入の初期コストを抑えられるのも特長。

    ボイットは2023年8月に設立された。設立のきっかけは、東芝デジタルソリューションズが提供していたスマートインカムサービス「フィールドボイスインカム」の事業を譲り受けたことである。すでに数百社の導入実績を持つサービスを基盤に、「現場の声を未来へつなぐ」というビジョンのもと新たなスタートを切った。

    今後は医療・介護・宿泊など人手不足が深刻な業界において音声技術を軸とした革新的なソリューションを提供し、 AI や IoT との連携をさらに強化。国内にとどまらず海外展開も視野に入れ、「働く現場」に活気をもたらすプラットフォームへと進化させることを目指している。

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  21. クリエイターの創造性をAIがアシスト – Creator's X
  22. Creator's X は、クリエイターの創造性を AI がアシストし、高品質な作品を創るアニメ制作会社。業務負担が大きい制作工程に AI を補助的に活用し、クリエイターが描き込みや挑戦に集中できる制作環境を整備している。アニメ制作と AI 開発を社内に併設することで、クリエイターの作風を学習した精度の高い AI ツールを本人専用の形で提供し、高品質なアニメ制作と短納期化を実現するとともにクリエイターの待遇改善にも取り組んでいる。

    藤原氏はあるアニメ制作会社から寄せられた「 AI ツール開発に協力してほしい」という相談がきっかけで、アニメ制作会社の専門性の高さや熱意に共感し事業を立ち上げた。闇雲に AI を活用するのではなく、アニメ制作会社と一緒に歩む方法を模索している。

    アニメ制作スタジオ K&K デザインと背景美術スタジオ SAIGA を擁し、従業員数は70名規模、売上8億円規模に拡大。今後も Creator's X の仲間になるアニメ制作会社やクリエイターを増やしていくとともに、背景に次ぐ AI 活用領域としてアニメ制作工程における AI 活用の可能性を実践的に研究していく方針だ。

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  23. 日本で唯一の実用化!無人決済サービスソリューション – TOUCH TO GO

TOUCH TO GO は、日本で唯一実用化されている省人化・無人決済店舗システムを提供するスタートアップ。実店舗から極小店舗・サテライト・職域売店・ポップアップストア向けに展開し、店舗作りや課題解消をコンサルから設計デザインまで無人店舗のノウハウを生かしてワンストップでトータルサポートしている。

阿久津氏は「生産年齢人口が30%不足する2050年になると、労働力の消費も現状の形を維持できなくなる」と指摘。その際に今と同じ便利な生活ができるよう、いつでもどこでも便利に買い物できる世界を作ることを目指して創業しました。大企業のアセットを活かしたカーブアウトスタートアップの事例をつくることも目標のひとつだ。

日本の3割の人が TTG の購買体験で買い物をするような生活のインフラにすることを目指している。リテール、人手不足、人や物を補足する技術を活用したサービスを提案し、困りごとの解決からアジャストさせていく姿勢で事業を展開している。

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まとめ

第2弾では、 AI×産業応用領域の11社を紹介した。これらの企業に共通するのは、 AI 技術を特定産業の現場課題に深く適用し、すでに実用フェーズで具体的な成果を上げていることである。製造業の設計自動化、音声コミュニケーションの構造化、アニメ制作の効率化、無人決済の実用化など、 AI が産業の現場を変革する動きが加速している。

次回第3弾では、 DeepTech ・素材・宇宙領域の企業をご紹介するのでお楽しみに!

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