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2023年05月18日

人事指標をノーコードで可視化する分析ツールの提供 - パナリット

パナリット株式会社
トラン・チー
代表取締役COO

2023年4月21日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。MUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんが登壇企業にインタビューを行いました。


6社目はパナリットです。人事指標をノーコードで可視化する分析ツール「パナリット」を提供するスタートアップです。今回は、パナリット代表取締役COOのトラン・チー氏に話を聞きました。


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
パナリットは、既存の人事システムにつなぐだけで150種類以上の人的資本KPIの可視化・分析できるSaaSソフトウェアです。

代表取締役COOのトラン氏に伺いました

何をしている会社ですか?

トラン:パナリットは、社内のツールに点在する人事や財務のデータを掛け合わせ、重要な経営指標を作成し、データに基づいた経営を後押しするサービスです。財務資本が財務諸表の形で約60種類の指標で評価されるように、人的資本もパナリットを通じて約 150種類の指標で評価可能にし、従来は感覚的に行われていた組織・人事の意思決定を定量的な根拠を与えることで高度化しています。

例えば組織の「新陳代謝」を測るなら社内異動比率や平均年齢/平均勤続年数の推移が、「多様性・公平性」を測るなら男女の賃金格差や産休育休の取得率、男女の内部昇進率の差などが判断材料となります。このような新しい評価軸を経営に加え、職場をより生産的で平等にし、国際的にも職場のエンゲージメントが非常に低いとされる日本企業を、元より良くするのがパナリットのミッションです。

人的資本の指標を算出するためには、分散する各種人事システムやデータを統合し、不完全なデータを適切に変換処理(クレンジング)し、経営層や事業現場にも理解可能な形で可視化しなければなりません。こうしたデータ処理が可能な専門性人材を有する企業はほとんど無く、1つの指標を算出するだけで1ヶ月以上要していたり、数値の不正確性を看過することも従来は少なくありませんでした。

パナリットはこれらのデータ処理課題の半自動化により、平均16日での導入・実装、更新データの即日反映を実現し、経営会議や株主総会で挙がった組織の論点や質問に即座に検証・回答するなど、多様なシーンで活用されています。


HP

なぜ会社を立ち上げたのですか?

トラン:パナリットの経営陣は「人的資本経営」という言葉が誕生する前から、Google や Apple などの先進IT企業で人的資本経営を先駆けて実現し、人事領域におけるデータ活用の重要さを実感してきました。

データに基づく意思決定が組織文化として定着しているこのような企業では、経営層・事業現場が協調し、あらゆる組織や人事に関する意思決定をデータを基に推進しています。その結果、多額の時間・コスト削減や生産性向上を通じた経営貢献を果たしているのです。

一方、GAFAのように豊富なデータ専門性人材や組織風土がない世界中の多くの企業の経営層や人事部門は、組織や人事の意思決定を感覚的に行い、その結果従業員に不便益を被らせていることに、課題や後ろめたさを感じていることが分かりました。

そこで経営陣がGoogleやAppleで当たり前のように実現してきたことを、より多くの企業でも再現できるよう人的資本経営のデータインフラであるパナリットの開発・創業に至り、「データドリブンな人的資本経営を行いたい」と考える全ての企業に提供しようとしています。


人財諸表®️

これからの目標はありますか?

トラン:大きくは3つの方向性があります。

  • 世界展開
    パナリットが解決する課題は、業種業態や従業員規模、文化を問わず、あらゆる企業や組織に潜むものです。社員のバックグラウンドや経験における多様性は、創業当初から重視している観点であり、それゆえ、これまでに世界7カ国で導入実績があり、3言語に対応しています。

    現在は人的資本経営を推進したいという需要と、それを実現するための技術や人材の供給におけるギャップが最も大きい日本に事業の選択と集中を行っています。日本では数十社の導入実績があり、従業員数(数百名〜数十万名)も業種も問わず、人事・経営層・事業マネジャーなどあらゆる属性のユーザーに利用されています。当面は日本を主戦場としますが、数年後を目処に世界展開を再開する方針です。

  • 機能充実
    機能面では、将来予測の充実化や、業界間ベンチマークの搭載により、可視化された指標から得られる示唆を拡充していきます。また数百名未満の企業でもより簡便・自在に利用できるよう、セルフサービス機能も展開する予定です。
  • スクール創設
    さらに、データに基づく人的資本経営を推進できるような人材育成・還流を目的とした「パナリット・アカデミー」を設立する見通しです。

最後に一言お願いします

トラン:経営判断を、さまざまなデータをもとに行うのは一般的なことです。しかし、たくさんのシステムにデータが点在していては、欲しい数字を知るだけでかなり時間がかかり機を逃してしまいます。

パナリットなら「社員一人当たりの営業利益の推移」「評価の高い女性エンジニアの数とその部署ごとの分布」こういった指標もすぐに見られます。また細かい閲覧権限が設定できるので、経営陣、人事部、事業部全員が利用できます。

良い意思決定は正しいデータから。申し込みから利用開始までまで平均16日です。人的資本KPIを一覧にできるパナリットで、来月から経営判断の質を向上させましょう。

めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
どんな企業にも関係のある人的資本ですが、すでに多くの企業に導入されております!ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?

それでは次回もお楽しみに!

パナリット株式会社
https://panalyt.jp/
人事指標分析ツール「パナリット」の提供

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