- インタビュー
2024年06月03日
スタートアップに会いたい!Vol.61- 大和証券グループ
- 株式会社大和証券グループ本社
大杉 直人 - 経営企画部 オープンイノベーション推進チーム長
連載「スタートアップに会いたい!」では、KDDI ∞ Laboにパートナーとして参画する大企業90社以上が、スタートアップと共に取り組んでいきたい課題や、スタートアップへ提供できる多様なアセットについて解説するコーナーです。大企業全社の課題・アセットは「MUGENLABO支援プログラム 2024」からご確認いただけます。
阪和興業に続く第61回目は大和証券グループです。大和証券グループの課題解決に挑戦したいスタートアップの皆様は、ぜひKDDI ∞ Labo事務局までご一報ください!
大杉氏に伺いました
何をしている会社ですか?
大杉:大和証券グループの使命は、金融・資本市場を通じて社会及び経済の発展に資することです。この使命に基づいて2030年に目指す姿として経営ビジョン「2030Vision」策定していますが、マテリアリティの1つとして「イノベーション」を掲げ、国内外のパートナーとの連携を通じて、社会を豊かにするイノベーションの創出と自らの変革の実現を目指しています。
例えば、当社の有するネットワークを活かして2013年よりベンチャー企業と上場企業のビジネスマッチングイベント「大和イノベーションネットワーク」を開催し、参加企業の皆様に資本提携や業務提携のきっかけとなる場を提供しております。また、IPOを始めとした金融・資本市場のソリューションを提供することで、スタートアップ企業の成長を後押ししています。2022年10月には新たにオープンイノベーションを推進するチームも立ち上げ、スタートアップ企業との連携を通じた新事業開発や既存事業の強化の可能性を探求しています。
当社グループにはない新しい知見や技術を持ってビジネスに挑まれているスタートアップ企業の皆様との連携を通じて、オープンイノベーションの取り組みをさらに加速させるとともに、スタートアップ企業の皆様の発展を支援して、ともに成長していきたいと思っています。
これまでのオープンイノベーションの取り組み事例は?
大杉:大和証券グループは、スタートアップと共同し様々なテーマに取り組んでいます。データ活用やAI分野では2024年4月、Pictoria社、Pocket RD社、および当社子会社であるFintertech社と共同で、AI オペレーターによる問い合わせサービスの提供を開始しました。
暗号資産・NFT関連では、2023年度に、暗号資産の自動損益計算サービス「クリプタクト」を運営する株式会社pafin、シンガポールの機関投資家向けに暗号資産関連サービスを提供するPenguin Securities Holdingsと、それぞれ資本業務提携を結び、国内外での暗号資産関連ビジネスを推進している他、Fintertech社においては、Ginco社と協力し、簡単にNFTを受け取れる新サービス「NFT Cocoon」を開発しています。もちろんこれはほんの数例で、幅広くビジネスの可能性は研究しています。また、2024年4月には経営企画部内にデジタルアセット推進室を設立し、より組織的にブロックチェーン技術の活用やデジタルアセット関連ビジネスの拡大を加速していく方針です。
御社の課題は何ですか?スタートアップのみなさまへ求めていることは何ですか?
大杉:当社ではスタートアップのみなさまとの連携を通じて、主に以下4つの領域における新規サービスや事業創出を目指しています。
- スタートアップ・未上場企業向けソリューション: スタートアップの資金調達手法の多様化、創業者・従業員への流動性提供、財務関連オペレーションの効率化ツール等
- オルタナティブアセットの活用:デジタルプラットフォームを通じたオルタナティブアセットの流通や、コンテンツ・知財など新しいオルタナティブアセットの開発
- 暗号資産・NFT関連の技術及びサービス: 暗号資産投資家向けサービス、ブロックチェーン関連技術、RWAやNFT関連ビジネス全般等
- AIの活用による業務効率化・DX、データ分析、取引執行、商品開発等
スタートアップへ御社から提供できるアセットはありますか?
大杉:上場企業、スタートアップ、投資家等との広範なネットワークと、証券関連規制対応についての知見、ノウハウは、大手証券会社として長年かけて築いてきたものであり、スタートアップのみなさまに提供できるアセットだと考えています。また、当社グループ傘下において暗号資産関連サービスを行っている、Fintertech社との連携機会も提供できると考えています。
最後に一言お願いします
大杉:金融セクターにおいては、顧客ニーズの高度化や多様化、AIやweb3といったテクノロジーの登場など、イノベーションの重要性がますます高まっています。大和証券グループでは、これまでにない金融ソリューションを提供するため、スタートアップとのコラボレーションを積極的に推進しています。
金融セクターでのインパクトをもたらすことを目指すスタートアップの方々、ぜひお声がけください。未来の金融を形作るために、一緒に取り組んでいきましょう!
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<送付先>kddilabo-info@kddi.com
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