- インタビュー
2022年10月12日
未来の金融体験を創造する - ナッジ
- ナッジ株式会社
沖田 貴史 - 代表取締役
KDDIは、次世代クレジットカード「Nudge」を提供するスタートアップのナッジ株式会社へ出資したことを公表しました。「KDDI Open Innovation Fund 3号」を通じたもので、出資額や評価額などの詳細は非公開。
今回はナッジ株式会社 代表取締役の沖田貴史氏にお話を伺いました。
代表取締役の沖田氏に伺いました
何をしている会社ですか?
沖田:ナッジは「未来の金融体験」をユーザーやパートナーとともに創造する会社です。第一弾のサービスである次世代クレジットカード「Nudge」はスマホネイティブに最適化されており、利用ごとにリアルタイムでスマホアプリに通知が来るため、使いすぎや不正利用を防止することができます。Nudgeアプリからは利用履歴・要返済額の確認だけでなく、利用額の返済もいつでも可能です。セブン銀行や銀行振込で返済いただくと、利用可能残高がリアルタイムに更新・回復します。
アプリデザインは提携先(クラブ)ごとにカスタマイズされ、アーティストやアスリートは決済の都度ファンとの接点を持つことができます。一般のクレジットカードでのポイント相当分が提携クラブに還元され、ユーザーにはクラブから体験型の特典が提供されます。ファンは自らの懐を痛めることなく応援が可能であり、クラブ側も収益の多様化とともにファンエンゲージメントを高めることができます。推し活だけでなく、募金や自治体、植林活動などの社会貢献活動への活用も行われています。
植林活動にも使われる次世代クレジットカード「Nudge」
なぜ会社を立ち上げたのですか?
沖田:長年Fintech業界に身を置く中で、「貯蓄から資産運用へ」「現金からキャッシュレスへ」など、合理的だと分かっていてもつい億劫になり習慣を変えらないことにもどかしい気持ちでいました。そのような利用者の行動変容を促すことができる『未来の金融体験』を利用者や提携先と一緒に創造したい思い、Web3時代に相応しい「free, fair, flat」という新たな価値観と行動様式を持つ金融機関を一から作りあげ、金融業界に革新をもたらしたいと思い、会社を立ち上げました。
嬉しいことに大企業や金融機関の多くも賛同してくださり、積極的にオープンイノベーションを取り入れながら様々な挑戦を続けています!
これからの目標はありますか?
沖田:まずは最初のサービスであるクレジットカード事業にしっかり取り組んでいきたいと思います。サービス開始から1年で100社近い企業と提携ができていますが、さらに利用者に多様性ある価値提案をしていきたいと考えています。
私自身日々Nudgeを使っていますが、もうアプリと連動しない決済に違和感を感じるほどです。若い世代のファーストカード = メインカードになることで、安心・安全なクレジットカードデビューをしていただきたいと思っています。将来的には、決済に止まらない総合的な金融サービスへの拡大や、クラブと一体となったファンエンゲージメントの革新などに取り組んでいきたいです。
KDDIからの出資を通して期待していることはありますか?
沖田:ナッジはNudgeアプリを通じ、日々のキャッシュレス決済の都度、ファンがアーティストやアスリート・クリエイターを身近に感じられる仕組みを提供しています。またNFTの様な新しい技術を活用したファンエンゲージメントの取組も推進しています。KDDI様もWeb3.0時代に向けファンコミュニティ・クリエイターエコノミーの取組の加速を掲げられており、ナッジが有するキャッシュレスやNFTの仕組みを活用した新たなファンエンゲージメントのサービスを共創しきたいと考えています。将来的に、KDDI様が持つ通信事業の顧客基盤へのサービス展開を行っていければと思います。
最後に一言お願いします
沖田:ナッジは「スタートアップの機動性」と「金融機関としての安心・安全」を両立している会社です。株主にも日本を代表する事業会社が名を連ねており、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいます。金融やFintech業界での豊富な知見を持ったメンバーに加えて、未来を担うデジタルネイティブ世代も集まり、NFTの活用などにも積極的に取り組んでいます。
ぜひ未来の金融体験を、皆さんとご一緒に創造していきたいです!
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