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2024年04月26日

財布も鍵も不要!次世代ハンズフリー認証技術の全貌! - Sinumy

Sinumy 株式会社
倉内 亮弥
VP of Business Development

2024年4月19日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。登壇されたスタートアップにMUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんがインタビューをしたので皆様にお届けいたします。


1社目はSinumyです。個人認証技術と位置測定技術でスリープ状態のスマートフォンでのハンズフリー認証や非接触認証を可能にする「PaylessGate Technology」を開発するスタートアップです。今回は、SinumyのVP of Business Development 倉内亮弥氏にお話を伺いました。


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
Sinumyは、スリープ状態のスマートフォンでハンズフリー・非接触の個人認証ができる次世代の認証技術を研究開発しています。様々なスマートフォンアプリやハードウェアに導入可能です。

VP of Business Developmentの倉内氏に伺いました

何をしている会社ですか?

倉内:「認証」は知識認証、所有物認証、生体認証の3方式に分けられます。知識認証は、IDやパスワードをユーザーが入力する方式であるため、リアルな世界での認証には不向きです。買い物のたびにレジで毎回IDとパスワードを入力する仕組みは現実的ではないでしょう。また、昨今リアルな世界での導入が進んでいる顔や指紋などによる生体認証は、一度漏洩してしまうと変更やリセットが効かないという大きな課題を抱えています。所有物認証は鍵やICカード、スマートフォンなどの所有物による認証方式であり、致命的なデメリットのない方式だと言えますが、認証のシーンに合わせて対応する所有物を取り出し、差し込む・かざすなどの手間がかかります。

この手間をなくす「ハンズフリー認証」の実現には、「どこにいる人を認証するか」と「その人を認証するか」の判定を同時に行う技術が不可欠です。例えば改札では、絶え間なく通過する歩行者を正確に区別し、止めるべき対象者をピンポイントで止める必要があります。従来の位置測定技術は40近くありますが、スマートフォンで利用可能、ハンズフリー、省電力という実用化に必要な要件を満たす技術はBluetoothしかありません。一方で、Bluetoothでは位置精度が十分でなく、またなりすましに弱いというセキュリティの問題もありました。

わたしたちSinumyは、「Bluetoothによる誤差10cmの高精度位置測定技術」および「スーパーコンピューターでも破れない高セキュリティな認証技術」を開発し (それぞれ国際特許として保有)、スマートフォンを所持する対象者の位置を正確に測定し、セキュアに認証することを可能としました。Bluetoothでは通常必要な事前のペアリングをすることなく、初めて接続する機器で認証を行うことができ、世界で約60億台のスマートフォンに搭載されているBluetoothを利用しているので、導入・展開の障壁も低いと言えるでしょう。

利用シーンは多岐にわたり、交通改札、家やオフィスの入退室、レジでの決済、ライブ・セミナー等のイベント受付などが例として挙げられます。この次世代のハンズフリー認証を実現したいパートナーのみなさまと、それぞれのシーンに応じたハードウェア・ソフトウェアの製造や開発を共に行っていきたいと考えています。


  「Sinumy」イメージ

なぜこの会社を立ち上げたのですか?

倉内:わたしたちは、事業を通じて「次世代」を創ることをミッションとしています (Create next generation)。「次世代」に残る文化や技術を作っていくことは、非常に尊い人の営みではないでしょうか。

単に新しい技術を発明するだけではなく、その技術がどのように使われ、どのような世界を構築するのかを思考し、様々なパートナーのみなさまとそれを実現して初めて、「次世代」を作ったと言えると考えています。

その中でも着目したのが、「ハンズフリー認証」の技術であり、その技術を利用したシームレスなオフライン認証の世界の構築です。鍵・財布・ICカード・クレジットカード・会員証・駐車カードなどを意識することなく気づけば認証されているという世界を作り上げます。

これからの目標はありますか?

倉内:「ハンズフリー認証」というものを多くの皆様に体験していただき、利便性はもちろん安全安心な技術であることを知っていたくことが次のステップだと考えています。そのためには、まずは特定の地域・施設・サービスなどに実装していくことが必要です。

技術に対する信頼を得られた後は、「ハンズフリー認証」が社会に根付く文化となるよう、より多くの事業者様・ユーザー様に使っていただけるようパートナーシップを拡大していきます。

十数年後には、認証や決済のたびに何かを取り出すという体験を一切なくし、スマホをカバンやポケットに入れているだけで、あなたがあなたであるということが認証される世界を実現します。

最後に一言お願いします

倉内:「ハンズフリー認証」というと、突飛なことを言っているようには聞こえないでしょうし、すでにどこかが実現しているのではないかと思われるかもしれません。

しかしながら、様々な企業が躍起になって研究していても、①スマホのように全員が持っているデバイスを利用する汎用性 ②決済のようにミスの許されない場面でも使える高度なセキュリティ ③完全ハンズフリーで一切の操作が不要 (スリープ状態のスマホをポケットに入れておくだけ) という3点を兼ね備えた技術は世の中にありません。まさしく世界初の技術ですし、簡単に追従されるものでもありません。

まだ世の中にない体験だからこそ、社会に根付かせていくには、力ある共創パートナーの皆様の力添えが不可欠です。わたしたちの目指す世界に共感していただけるパートナーを募集しています。

めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
鍵・財布・ICカード・クレジットカード・会員証・駐車カードなどを意識することなく気づけば認証される未来をめざす、Sinumy社に注目です!それでは次回もお楽しみに!

Sinumy 株式会社
https://corp.sinumy.com/
ハンズフリー認証や非接触認証を可能にする「PaylessGate Technology」を開発

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