- インタビュー
2022年02月08日
Psychic VR LabとKDDI、リアル都市空間に仮想コンテンツ配信「XRscape」を開始——第1弾は渋谷PARCOから
リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」を提供する Psychic VR Lab と KDDI は、2月1日から 5G や VPS(Visual Positioning System)などの XR 技術を使って、実在する都市空間にバーチャル広告やコンテンツを重ねて配信できる、空間のメディア化ソリューション「XRscape(エックスアールスケープ)」の提供を開始した。
広告主となる企業やイベント主催者は「XRscape」により、都市空間にバーチャル広告やコンテンツを自由に設置でき、都市全体を活用したプロモーションなどを容易に実施できる。また、ユーザは、KDDI の XR アプリ「SATCH X powered by STYLY」を起動し、スマートフォンを都市空間にかざすだけで、簡単にコンテンツを体験することができる。
XR アプリ「SATCH X powered by STYLY」
なお、KDDI と Psychic VR Lab は、パルコとともに、スタートアップのビジネスモデルと大企業のリアルアセットを活用して新規事業創出を目指す事業共創プログラム「∞(ムゲン)の翼 2021」の一環として、渋谷 PARCO 1階「NAKASHIBU STREET」と10階「ROOFTOP PARK」の2地点を空間のメディア化の対応施設とした。
Psychic VR Lab は1月、全国6都市で「リアルメタバースプラットフォーム」の実装を完了し、都市空間に向けた AR/MR コンテンツの配信が可能になったことを明らかにしていた。リアルメタバースとは、Psychic VR Lab が定義する「人間中心のリアルな自分を起点としたメタバース」のことだ。
今回の取り組みについて各社担当者は以下のようにコメントしている。
リアルメタバースプラットフォームとしてSTYLYの大型アップデートを行くと発表しましたが、今後はSTYLYというプロダクトを活かしてKDDIと共に都市空間を一つのメディアとして捉えた空間メディアビジネスを加速させます。
今回の取り組みを通じて自治体や施設と、広告クライアントのマッチングを行い、都市空間を活用したダイナミックなプロモーションを展開できるようになります。デッドスペースを活用したXR広告・コンテンツの展開や、複数スポットを巡るARスタンプラリーを通じて街を回遊させたりと、今までのメディアでは実現できなかったユーザへのアプローチを実現していきます。
まずは渋谷を起点に、今後は日本の主要都市に向け、本ソリューションを展開できるようKDDIと足並みを揃え、進めていこうと思っています。
Psychic VR Lab 執行役員 / CMO 渡邊 遼平氏
Psychic VR Lab とともに、SATCH X powered by STYLY を使って、都市や商業施設の「空中」をメディアとしてコンテンツの配信を行うことができる空間メディアソリューションをご提供します。
さらにスタートアップのビジネスモデルと大企業のリアルアセットを活用して新規事業創出を目指す事業共創プログラム「∞(ムゲン)の翼 2021」を通じて、PARCO さまにもいち早くご参画いただく運びとなりました。
コロナ禍を通じて、リアルとバーチャルを繋げ、リアルな都市や施設の価値向上を行っていく取り組みが大きな注目を集めています。XRscapeを通じて、「バーチャルコンテンツが重畳したリアル」という新たな生活空間を日本中に広げていけるよう、本取り組みを推進してまいります。
KDDI ビジネスインキュベーション推進部 川本大功氏
パルコは、デジタル戦略の重点施策の一つとして「 XR技術によりPARCOの魅力を創出する」というテーマを設定しています。XRが場所や物に新たな価値をもたらすネクストメディアの役割を果たすと期待し、これまでもKDDI様、Psychic VR Lab様と数多くの協業の機会を頂きながら、渋谷をはじめ全国のPARCOの店舗でトライアルを進めてきました。
今回の取り組みを通じて、パルコでコンテンツを発信したいと思ってくれた方々と共に、渋谷の街を訪れる皆さまへこれまでにない体験に触れていただける機会を提供したいと考えています。
パルコ デジタル推進部 安藤寿一氏
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