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2024年01月24日

2024年初回は歌舞伎座ギャラリー出張版!AIアニメから対話型ドラマ制作までエンタメ系スタートアップ6社をご紹介/KDDI ∞ Labo1月全体会レポ【前編】

KDDI ∞ Laboでは毎月、オープンイノベーションに関わる∞Laboパートナーとスタートアップの共創をサポートする全体会を開催しています。1月に開催した会では、パートナーとして参加いただいている89社の方々と、エンタメ系スタートアップ6社が協業や出資などのきっかけを求めて、松竹が運営する木挽町ホールに集まりました。本稿では登壇した6社のピッチステージの内容をお送りいたします。


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
銀座にある歌舞伎座タワーの「木挽町ホール」で開催されました。登壇していただいたスタートアップをご紹介します。

日本のコンテンツを世界に届ける!ノーコードAR/MR開発プラットフォーム「mARble」

MarbleXR 代表取締役 木村沙那ダイアナ氏

MarbleXRは東京と福岡に拠点を置くシードラウンドのスタートアップです。空間コンピューティング時代のノーコードAR/MR開発プラットフォーム「mARble」を運営しています。MarbleXRはビジョンとして「最先端のAR/MR技術を活用し、みんなのわくわくで世界を彩ること」を掲げています。

MarbleXRはAR/MRの技術によって日常空間やイベント空間におけるDXが加速するという考えのもと、AR/MR開発プラットフォームを提供しています。2024年には「Apple Vision Pro」の発売も予定されており、空間DXの潮流が加速すると予想できます。一方、空間コンピューティング・デバイスに適応したサービスを提供する場合、高額な開発コストや保守運用費、付加価値をどのようにつけるのかという課題が多い状況です。そこでMarbleXRは、ノーコードAR/MR開発プラットフォーム「mARble」の提供を開始しました。

AR/MR開発プラットフォーム「mARble」

mARbleではカメラで撮影している対象物をリアルタイムで分析し、捉えた物体や空間の形状に応じたARを自由に表示し、他者との共有も可能です。さらにAIやNFTウォレット、GPSとの連携などの機能も搭載されています。これまでに、落合陽一氏の作品を空中に浮かべる展示や、博多マルイにおいてNFTキャラクターを各フロアに出現させるイベントなどを開催してきました。

2023年度の実績としては、30件以上のメディア掲載やアクセラレーションプログラムで8回の採択があります。今後は、ユーザー参加型のAR/MRコンテンツの開発や、AR×AIによる喋る案内キャラクター、カーボンニュートラル広告など、人が集まる空間のDXを加速させる予定です。

日本発のコンテンツやおもてなしの心を海外に届けるため、世界中のユーザーがわくわくする空間を創造していきたいです。

木村氏

ファンとの距離が近い中小規模VTuberを起用!高いマーケ効果を提供する「my dear. nest」

any style 代表取締役 萩原湧人氏

any styleは2019年創業のエンタメ系スタートアップです。過去には松竹ベンチャーズやコナミデジタルエンタテインメントなどの、大手エンタメ系アクセラレータープログラムに採択された実績があります。累計1.5億円の資金調達も行いました。

any styleは3つのVTuber関連事業を展開しています。VTuber推し活アプリ「my dear.」、「my dear.」発のVTuberプロダクション「my dear. production」、そしてVTuberと連携したマーケティング事業「my dear. nest」です。今回のピッチでは「my dear. nest」について、詳しく紹介されました。

my dear. nestはクライアントから広告案件を受注し、提携VTuberのチャンネルでプロモーションする事業です。any styleの特徴は、ファンのエンゲージメントが高い中小規模のVTuberと提携していることです。また、配信中のコメント対応や推し活アプリでの会話でファンと密にコミュニケーションを取っているため、トップVTuberに比べ、エンゲージメントが高い傾向にあります。

VTuber サポートプログラム「my dear. nest」

また中小規模のVTuberにはコストパフォーマンスが高い特徴もあります。チャンネル登録者数が、100万人以上のトップVTuberを1名起用するより、登録者数10万人のVTuber10名でプロモーションするほうが、安価で高い広告効果を得られるそうです。

さらにany styleはVTuberの制作も手掛けています。現在は、地方自治体の観光促進や地場産品のプロモーションなどの施策として、VTuberを制作しています。例えば、食レポ配信などを実施して、商品やグッズを販売するECサイトに誘導する施策があります。

中学時代からアニメや声優などのエンタメカルチャーに触れ続けており、以前は音声AI系の研究室にも在籍していました。今後の展望としては、トップVTuberとの提携や、アメリカや中国への海外進出などを進めていきたいです。

萩原氏

インフルエンサー同士のコラボ動画でバズを狙えるPR支援サービス「Castee」

Castee 代表取締役 大竹慎太郎氏

Casteeは2022年に創業し、ソーシャルコラボレーションサービス「Castee」を展開しているスタートアップです。代表取締役の大竹慎太郎氏は、2003年に新卒でサイバーエージェントに入社、2012年にスマホゲームやアプリの受託開発をするトライフォートを創業して、同社をM&Aで売却後にCasteeを創業しました。

Casteeはインフルエンサーやクリエイター同士でコラボができる日本初のプラットフォームです。例えば、トップYouTuber同士のコラボ動画は、流行りやすい傾向にあります。Casteeはコラボによる流行りを、誰でも簡単に狙えるサービスです。また、クリエイターと企業や様々なコンテンツをマッチングさせて、新しいプロモーション手法を行うことも可能です。

Casteeを利用すれば、誰でもYouTubeチャンネル登録者数約167万人のゆゆうた氏や、TikTokフォロワー数約700万人のレミたん氏などのトップインフルエンサーにコラボを依頼できます。才能があるにもかかわらず、まだスポットライトが当たっていないクリエイターは認知度の向上が期待できます。

「Castee」 サービスイメージ

Casteeの特徴の1つは低コストかつ低リスクで、企業や様々なコンテンツの認知を拡大できる点です。低コストでプロモーションができる理由は2つあります。1つ目の理由は、インフルエンサーをキャスティングする際、高額なマージンが発生しない仕組みを保有していることです。

2つ目の理由は、BtoCのプロモーションプランにおいて、再生回数による課金の仕組みを採用しているためです。高額な投資をして、インフルエンサーにプロモーションを依頼したにもかかわらず、認知や売上の拡大につながらないという失敗を回避しやすいといえます。

また低リスクでプロモーションが打てる理由としては、インフルエンサーが「Castee」に登録する場合、SNS連携等を必須化しているためです。これによりインフルエンサーのなりすましを防止できます。また、投稿前にプラットフォーム上で企業がコンテンツを確認できるため、意図しない動画がSNS上にアップされることがありません。

直近の展望としては企業が保有するIPやコンテンツをSNS上でコラボによって拡散できる仕組みを開発しており、これによって様々なコラボを実現していきたいです。

大竹氏

顔出しせずアバターでカラオケ配信!配信者の6割が収益化するコミュニティアプリ「topia」

アンビリアル 代表取締役 前原幸美氏

アンビリアルは音楽で解き放つアバター配信コミュニティアプリ「topia」を運営しています。アンビリアルが目指すのは、音楽ファンコミュニティの民主化です。ミュージシャンやアイドルは、一握りのトップ層しか稼げない課題を抱えています。

そこでアンビリアルはまだ無名のクリエイターやアイドルのファンを獲得し、収益を得られる仕組みとして「topia」を開発しました。「topia」では顔出しせずに、手軽にアバターを作成し、カラオケや雑談などの配信が可能です。「topia」には、JOYSOUNDや歌っちゃ王などの高品質音源が約2万曲収録されており、すべて歌い放題です。新曲も毎月追加されるため、ファンに飽きられることなく配信を継続できます。配信者は、ファンからのギフトや投げ銭で収入を得られます。

「topia」 サービスイメージ

ライブ配信サービスが多数存在する中、topiaの優位性は大きく分けて2つあります。1つ目は配信ハードルの低さです。自作のアバターを使うことで顔出しせずに活動ができること、カラオケ音源が豊富でトークが苦手な人でも歌唱を中心に配信できたりする特徴があります。実際にアクティブユーザーの約半数が配信者で、うち約6割が収益を獲得しています。

2つ目の優位性は、ギフトを贈り合うコミュニティ文化が醸成されていることです。配信者が獲得した収益のうち出金されるのは3分の1程度で、3分の2はアプリ内で別の配信者を応援するために使われています。

今後は歌配信機能以外にも、アバターや音楽を軸としたさまざまな機能を追加していく予定です。

フィリピンやインドネシアでtopiaをリリースし、日本で1年かけて達成したDAU数を約2週間で突破しました。想定以上に高い反響を受け、海外展開を積極的に進めていきます。

前原氏

視聴者参加型動画コンテンツを制作できるプラットフォーム「DramaBase」

DramaBase 代表取締役 渡邉一眞氏

DramaBaseはインタラクティブ動画を活用したマーケティングサービス「DramaBase」を提供しています。インタラクティブ動画では、動画上に選択肢やコンバージョンポイントなどが実装されており、視聴者と相互にコミュニケーションが可能です。実際にTikTokやYouTubeなどの動画市場が加熱する中、今後多数の企業参入が予想されます。

DramaBaseが提供するインタラクティブ動画は、動画自体にWebのような機能が実装されており、動画内でのコンバージョン以外に、従来の動画を上回るメリットがあります。また出演者の不祥事で公開を取り下げなければならないようなケースにも柔軟に対応しやすいです。

インタラクティブ動画の技術として、動画にカメラやマイクを連携することで視聴者の選択をもとに動画の内容を変更することが出来ます。直近で好評を得た事例として、店舗の天井に防犯も兼ねたWebカメラを設置し、来店客層に合わせた動画をデジタルサイネージで再生することで、インタラクティブな宣伝を実行した事例があります。

「DramaBase」 サービスイメージ

DramaBaseは動画のアナリティクス機能を提供することで、来店客数の行動分析や再生数の改善などができます。現在、オープンキャンパスや店舗体験などのDX、Web診断コンテンツとして、インタラクティブ動画を活用するケースが多いです。

協業ニーズとして、インタラクティブ動画を活用して、店舗体験のDXに取り組みたい企業やIPを伸ばしたいコンテンツホルダーなどを挙げました。また、インタラクティブ動画を活用した広告サービスの共創パートナーも募集しています。

まだまだインタラクティブ動画自体の新規性が高いため、市場自体を盛り上げるべく、ゲームやアニメのIPとのコラボなどを積極的に実施していきたいです。

渡邉氏

最先端技術でリアルとデジタルの空間演出、コンテンツ制作を手掛けるstu

stu 代表取締役 黒田貴泰氏

stuはコンテンツが多様化する中、最先端のクリエイティビティとテクノロジーで、エンターテインメントの再発明に取り組んでいる企業です。オールインワンコンテンツスタジオとして、企画からコンテンツ制作、マーケティングまで一気通貫で手掛けています。

受託制作で培ったノウハウを活用し、自社IPの創出にも取り組んでいます。IPの具体的な活用先としては、イベントや映画、ドラマなどあらゆる形を想定しています。また、国内にとどまらずグローバルに展開することを目指しています。

stuの特徴の1つに、制作できるコンテンツの多様性があります。メタバースからリアル空間の演出、ミュージックビデオの撮影など、幅広いコンテンツ制作が可能です。また、stuは、マスメディア中心ではなく、SNSを中心にしたマーケティング戦略で、次々にヒットコンテンツを打ち出しています。

stu社 事業概要

具体的な実績としてはダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」の『Boom Boom Back』という楽曲において、ミュージックビデオ・メタバースライブ・展示イベントというリアルとバーチャル双方の一元化されたコンテンツアウトプットを担当しました。

またメタバース領域においては、国内でも突出した開発力を備えています。例えば、TVアニメ『進撃の巨人』放送完結記念に開催されたバーチャルイベント「『進撃の巨人』ワールドワイド・アフターパーティー」で、進撃の巨人ワールドワイド・アフターパーティー製作委員会とオンライン空間の企画から開発、制作までを手掛けました。

今後はエンタメ領域以外にも、金融やヘルスケアといった異なる領域のマーケティングでも成果を積み上げながら、自社IPの開発を進めていきます。

マーケティングで扱う商材については、どんなものにも対応できる自負があります。

黒田氏

めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
各社のご紹介記事もこれから公開していきますので、お楽しみに~!

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