- インタビュー
2022年05月02日
機械制御に特化したエッジAI - エイシング
- 株式会社エイシング
出澤 純一 - 代表取締役
2022年4月15日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。MUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんが登壇企業にインタビューを行いました。
1社目はエイシングです。独自AIアルゴリズム「MST(Memory Saving Tree)」を開発するスタートアップです。今回は、エイシング代表取締役の出澤 純一氏に話を聞きました。
- めぇ〜ちゃん
- 『MST』は、ARM社のCortex-M0から動作可能な超軽量なAIアルゴリズムであり、高い予測精度と高速応答、スタンドアローンでの逐次学習が可能です!
代表取締役の出澤氏に伺いました
何をしている会社ですか?
出澤:エッジAIの中でも推論に加え学習も可能で、より軽量な末端機器に搭載可能なAI(エンドポイントAI)を開発・提供しています。エイシングのAIは高い汎用性を有しており、様々な業界で活用することができます。
製造業の課題の一つである、生産性と品質の向上にもエイシングのAIは寄与します。オムロン株式会社との取り組みでは、2枚のフィルムを張り合わせる機械において、フィルムのずれをAIによって予測し制御に利用しました。10秒かかっていたずれの収束時間を1秒まで減らし、原材料のロスを低減しました。
独自AIアルゴリズム「MST(Memory Saving Tree)」
なぜ会社を立ち上げたのですか?
出澤:機械制御に特化したAIベンチャー企業を起業した背景は、私が大学時代に研究していたテーマにあります。早稲田大学にて機械工学を専攻しロボット工学を学ぶ上で、AIによって機械を賢くする研究に熱中しました。この出澤のバックグラウンドは、現在の弊社の強みでもある「機械への知見」「独自AIの開発力」「組み込みへの知見」にも繋がっています。弊社はこれらの要素の複合領域を活かして、機械にAIを実装し、産業に大きな変革をもたらすことを目指しています。
これからの目標はありますか?
出澤:起業当時はAIを過大評価する風潮がありましたが、最近では各企業の技術にAIを実装することが一般化されてきたように感じます。今後は各企業のニーズに合わせて弊社のエッジAIをご活用いただくことを期待しています。指先大のマイコンチップにも搭載可能なので、将来的には家電などの電化製品やスマートデバイスなどにもAIを実装し、あらゆる機械を賢くするソリューションの提供に挑戦します。
最後に一言お願いします
出澤:弊社では、あらゆるエッジデバイスにAIを搭載することを目指しています。自動車やFA(ファクトリー・オートメーション)、建設、化学、エネルギー産業など様々な領域の端末(エッジデバイス)にAIを実装する事を通じて、機械を賢くすることを目指しています。
独自に開発したAIアルゴリズムを用いて、インダストリー4.0やDX化を促進し、社会の隅々にまで”知能化”が進む未来を実現させ、生活をより効率的に、より豊かにしてゆくことに貢献します。
- めぇ〜ちゃん
-
日常で使用している機器も人工知能を持つ時代が来るかもしれませんね!
それでは次回もお楽しみに!
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