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2020年12月15日

“世界が憧れる街づくり”を共に実現する企業に出資ーー東急CVC活動

東急株式会社
御代 一秀
フューチャー・デザイン・ラボ統括部長。1994年入社​。「セルリアンタワー」など不動産の開発・運営、経営企画、警備子会社出向等を経て、2019年4月「フューチャー・デザイン・ラボ」発足時に責任者として着任。間もなく100周年を迎える東急の「次の100年」を創るべく、超長期ビジョンの構想や事業創造、風土醸成に取り組む。

梶浦 ゆみ
2002年入社、コレド日本橋や東急キャピトルタワー等複合ビル開発で約10年プロマネを経験後、二度の育児休職を取得。社内起業家育成制度事務局として約5年間数十件の新規事業案・事業立ち上げに伴走したのち、2019年10月より現職。新事業分野の探索、社内風土改革にチャレンジ中。

福井 崇博
2010年に日本郵便へ入社し、ローソン出向やアクセラレートプログラム立ち上げ等を経験。2018年より東急㈱に入社し、東急アクセラレートプログラム担当としてオープンイノベーション推進に取り組む。2020年からCVC担当としても活動。

吉田 浩章
製薬会社で病医院向けの営業、SIer系シンクタンクでコンサルタントを経験。コンサルタントとして、ロボットに関するオープンイノベーション事業を複数支援。2020年7月より東急㈱フューチャー・デザイン・ラボに在籍。東急アクセラレートプログラム・投資専門チームの一員としてオープンイノベーションを推進している。

金井 純平
2018年入社。土地建物オーナーの資産活用コンサルティング業務、自社不動産の開発業務を経験。2020年7月よりフューチャー・デザイン・ラボに異動し、長期ビジョン構想や社内のイノベーティブな風土醸成、CVCに取組む。

企業の共創活動をリレー的に繋ぐコーナー、前回お届けした住友生命の「SUMISEI INNOVATION FUND」に続いてお届けするのは、東急株式会社(以下、東急)のCVCです。


東急は11月にCVC活動の1号案件として、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」を運営する日本クラウドキャピタルとの資本業務提携を公表しました。東急側から1億円の出資に加え、相互の案件紹介やFUNDINNO利用企業への東急からの協調投資、沿線の中小企業への株式投資型クラウドファンディングの展開を予定しているそうです。


東急のCVC活動はファンドや子会社のような形式ではなく、東急本体による直接投資型を採用しています。1案件あたりの出資額は数千万円から数億円規模で、投資対象には「ヘルスケア」、「住む・働く・移動」、「ソーシャルファイナンス(コミュニティサービス含む)」がテーマとして挙げられています。(本文中の太字の質問は MUGENLABO Magazine編集部)


CVC活動の開始経緯について教えてください

東急:東急では、2019年9月に公表した長期経営構想に基づき「TOKYU 2050 VISION」を掲げています。2050年に向けて「東急ならではの社会価値提供による世界が憧れる街づくり」の実現を目指したビジョンです。

「TOKYU 2050 VISION」全体像
「TOKYU 2050 VISION」全体像

特に「City as a Service」を中心としたリアルとデジタルの融合による次世代型街づくりは重要な指針として捉えており、それに基づく新規事業の創出・推進がCVC設立の目的です。そのため、初期フェーズの投資対象はヘルスケア、住む・働く・移動、ソーシャルファイナンス(コミュニティサービスを含む)の3つをテーマに置かせていただいてます。

東急さんと言えば2015年から東急アクセラレートプログラム(TAP)などを通じてスタートアップとの協業を模索されていました。改めてCVC活動として公表されたのはどうしてでしょうか

東急:今まで東急のスタートアップ投資は基本的に、案件ごとに起案する事業部が異なっていた経緯がありました。そのため、弊社内でCVC専任チームを作ることで会社としてノウハウを蓄積していく、というのも今回の主旨の一つです。

また、2050年目線でのバックキャストアプローチによる新規事業創造においては、CVCはリスクを適切に抑えながらも長期視点でパートナー関係を築くことができる最適な手段の1つだと考えています。お話の通り、今まで当社では、オープンイノベーション推進の一環としてTAPを推進してきました。TAPでは主に、既存事業との連携や周辺領域での検討、PoCを経た上での事業部出資が中心となっています。

なるほど、投資案件に向き合う専任組織を作った、ということですね

東急:はい、CVC専任チームを置くことでPoC等の結果を待ってから出資検討する事業連携先行型ではなく、スタートアップの資金調達のスケジュール感も考慮することが可能になります。優れたスタートアップに大企業が選ばれる時代において、お互いの将来像を描いた上で投資先行型のマイナー出資を行う方針としています。

また、投資方針としては、直近の事業連携の有無よりも将来的に「TOKYU 2050 VISION」における”City as a Service”構想で必要なサービス・テクノロジーかどうかが重要な指標となると考えています。「ヘルスケア」「住む・働く・移動」「ソーシャルファイナンス(コミュニティーサービス含む)」に関連して東急との連携に興味を持っていただけるスタートアップの皆さんと、お会いできるのを楽しみにしています。

さて、今回、第一号案件として発表されたのはFUNDINNOさんとの資本業務提携でした

東急:FUNDINNOさんとの提携は「ソーシャルファイナンス」をテーマとした、東急線沿線に関わる人々によるスタートアップ企業・地域事業者への投資を通した街づくりへの参加機会の創出を目的としたものです。

日本クラウドキャピタル×東急 連携イメージ
日本クラウドキャピタル×東急 連携イメージ

初期フェーズとしては、東急とFUNDINNO双方のスタートアップネットワークを活用した相互の案件紹介やFUNDINNO利用企業への東急からの協調投資、その後の事業連携による社会実装を中心に取り組みを進めていく予定です。将来的には、東急線沿線の中小企業への株式投資型クラウドファンディングの展開も進めていきたいと考えています。

大手企業からの出資と株式投資型クラウドファンディングの組み合わせにどのような可能性を感じておられますか

東急:CVCの今後の出資案件でも、スタートアップの意思や希望を尊重することが大前提ですが、FUNDINNOでの資金調達と弊社からの協調投資を両立させた設計も想定しています。これにより、スタートアップ側は沿線などの個人投資家をファンにつけた上で、東急と長期視点で事業連携に取り組めるメリットを見出せるのではという狙いがあります。

ありがとうございました。

ということで東急CVCの活動についてお届けしました。次回はフジテレビの取り組みにバトンをお渡ししてお送りします。

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