- インタビュー
2023年04月19日
stuが挑むエンターテインメントコンテンツの"Innovation"と"Reinvention" - stu
- 株式会社stu
黒田 貴泰 - CEO/Founder
KDDIは、クリエイティビティと先端テクノロジーを活用し、リアルとバーチャルを融合したエンターテインメント事業の企画・開発を行うスタートアップの株式会社stuへ出資したことを公表しました。「KDDI Open Innovation Fund 3号」を通じたもので、出資額や評価額などの詳細は非公開。
今回は株式会社stu CEO/Founderの黒田貴泰氏にお話を伺いました。
CEO/Founderの黒田氏に伺いました
何をしている会社ですか?
黒田:stuは、グローバルレベルのスピードとアイディアで新たなエンターテインメントを創造するコンテンツメーカーです。テクノロジー領域ではαU spring week2023で発表した”Boom Boom Back PLAYGROUND remix”のような、ボリュメトリックキャプチャやクラウドレンダリングを用いた新しいメタバース表現を実現しました。
クリエイティブ領域では男性社会のデジタルエージェンシーに、インクルーシブやダイバーシティという価値観を取り入れたデザインチーム「iF」をスタートさせました。そして2023年には映画やドラマなどのオリジナル作品を送り出す「Dots & Line」を設立し、日本発のさまざまな映像コンテンツを世界に向けて手がけていくことを発表しています。
なぜ会社を立ち上げたのですか?
黒田:才能あるクリエイターの発掘や、時代の潮流を読みトレンドを先取りすることで大きな成功を収めることができた今までのキャリアを振り返り、改めて日本のデジタルコンテンツ領域における才能を集約したクリエイターハウスとしてstuを設立しました。
コロナによるDXの推進や、韓国エンターテインメント業界の躍進(による日本のエンターテインメント産業の問題の顕在化)などが追い風となり、現在は「 Reinvent Entertainment | エンターテインメントの再開発 」をミッションに掲げ、最先端のワークフローによるコンテンツ制作を手掛けており、今回の資金調達を皮切りにグローバルヒットを目指した自社IPの開発に乗り出しました。
これからの目標はありますか?
黒田:長期的には、グローバルヒットコンテンツの創出を目指しています。映画ドラマや音楽などでグローバル展開を推進した韓国が、BTSやパラサイトなどで多面的に成功を収めている一方、我々日本は海外へのコンテンツ輸出において大きく水をあけられている状態です。
一方で、市場としてはローカライズを行わなくとも動画メディアやSNSを通じて世界中の視聴者にコンテンツを届けられる環境が出来上がっていることが証明されているとも言えます。
我々もそこに向けた新興企業として、日本を代表するエンターテインメント企業としてのブランドを築いていきたいと考えております。
KDDIからの出資を通して期待していることはありますか?
黒田:いままでもαU liveやGINZA 456、ローカル5Gの実証事業といった、技術開発を伴ったチャレンジングな領域でご一緒させて頂いておりますが、一層連携を深め新しいブランドや事業を形にしていきたいと思っています。
また、ハイエンドな技術構築を国内トップクラスのクリエイティブで実装し、集客に繋げる企画デザインを形にする所までワンストップで完結出来ることが強みの一つでもあるので、クライアントワークのご依頼もお寄せ頂けるとありがたいです。
最後に一言お願いします
黒田:音楽やドラマなどの領域における日本のエンターテインメントは地盤沈下を起こしており、30年もの間アップデートやイノベーションが起こらなかったガラパゴスな市場です。
片や、インターネットの普及によりローカルコンテンツを世界市場にリーチさせることが可能になったことで、韓国のように新しいグローバルコンテンツ企業を排出する可能性を秘めているタイミングでもあると言えます。
この領域へのチャレンジは既存プレイヤーには不可能であるが故、新興企業が取り組む優位性が存在すると考えていますので興味を持ち頂けましたらお気軽にお声がけ頂けますと幸いです。
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