- インタビュー
2025年11月21日
データに潜む因果関係を ノーコードで可視化 - hootfolio

- 株式会社hootfolio
笠原 健太 - Co-Founder & CEO
2025年11月12日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。登壇されたスタートアップにMUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんがインタビューをしたので皆様にお届けいたします。
3社目はhootfolioです。データから次のアクションを描く因果AIソリューション「causal analysis®︎」を提供するスタートアップです。今回は、hootfolio Co-Founder & CEOの 笠原 健太氏にお話を伺いました。
めぇ〜ちゃん- 因果AI「causal analysis®︎」は、データの中から“原因と結果”の関係を自動で見つけ出し、効果的な施策の立案と根拠ある意思決定を支援する分析ツールです。
Co-Founder & CEOの笠原氏に伺いました
何をしている会社ですか?
笠原 :データに潜む因果関係を明らかにし、自ら施策の効果を検証できる因果AI「causal analysis(コーザル・アナリシス)」を通じて、科学的な意思決定プロセスを提供しています。因果AIとは、データから因果構造を可視化できる、世界でも注目の新たな技術です。独自の因果AIにより、効果的な施策につながる真因を特定し、ビジネスの意思決定のための“地図“を提供します。マーケティングや人的資本経営において、科学的な意思決定を支援し、数多くのお客様に「まさに求めていたもの」と評価されています。今後は、hootfolioの因果AIエンジンがさまざまなプラットフォームやサービスの中核として組み込まれ、誰もがリアルタイムに科学的な意思決定を行える世界の実現を目指しています。

サービスイメージ
なぜこの会社を立ち上げたのですか?
笠原 :私たちhootfolio(フートフォリオ)は、「科学的な意思決定を、あらゆる人に」届けることをミッションに、日本電気株式会社(NEC)の因果AI(Causal AI)技術を活用した事業カーブアウトによって誕生しました。
生成AIの実用化が進むいま、ビジネスにおける意思決定には、これまで以上に「腹落ちできる根拠」が求められています。データが集まっても、「何が効いているのか」「次に何をすべきか」を説明できる手段は限られており、多くの現場では、いまだに勘と経験に頼った判断が繰り返されています。
こうした意思決定の在り方を根本から変えていくことこそ、hootfolioが存在する意義であり、私自身の使命でもあります。
因果AI(Causal AI)技術が世界的にも注目を集めている今、その社会実装は加速度的に進んでいくことが予想されます。我々は、より顧客に近い距離感と、スタートアップのスピード感で事業拡大を進め、因果AIのリーディングカンパニーとなるべくカーブアウトという選択肢を取りました。
これからの目標はありますか?
笠原 :私たちの目標は、「科学的な意思決定を、あらゆる人に」届けることです。
これまで因果分析は、専門的な知識を持つトップデータサイエンティストだけが扱える領域でした。しかし私たちは、この手法を、マーケターや人事、企画担当者などが自らの意思決定に活用できるものへと変えていきたいと考えています。
近年、生成AIが世界を席巻し、誰もが簡単にアイデアやアウトプットを生み出せるようになりました。
一方で、「なぜそれが正しいのか」「本当に効果があるのか」という意思決定の根拠までは、生成AIだけでは導けません。
すでにその限界に気づいた企業やリーダーは、意思決定の裏付けをデータから導く「因果AI」への取り組みを始めています。
その実現のために、誰もが直感的に使えるUI/UXの設計、価値を正しく伝える体験設計やワークショップ、そして顧客が成果を出すところまで伴走するカスタマーサクセスにこだわって取り組んでいます。
今後は、CRMやマーケティングオートメーション、データ基盤などのプラットフォームと連携し、ユーザーが「因果分析」という言葉を意識せずとも、“なぜこの施策が有効なのか”が根拠とともに示される世界を実現していきます。
こうした取り組みを通じて、私たちは“因果人口”を飛躍的に増やしていき、より多くの人が「勘と経験」頼りではなく「因果関係に基づく再現性ある意思決定」を行えるようになることを目指しています。
それが、私たちhootfolioが成し遂げたい未来です。
最後に一言お願いします
笠原 :私たちは、因果AIには企業とその顧客双方の意思決定の精度を飛躍的に高めるポテンシャルがあると確信しています。
これまで経験や感覚に頼っていた領域でも、「なぜ成果が出るのか」「次に何をすべきか」をデータから導き出すことができます。
貴社の知見やネットワーク、サービスと私たちの因果AIを掛け合わせることで、新たな価値を生み出し、確かな成果をともに実現していくことができると考えています。
ぜひ、共創を通じて「科学的な意思決定があたりまえになる未来」を一緒に創っていきましょう。
KDDI 瀬戸谷- ★推しコメント★
NEC研究所で10年以上にわたって研究されてきた因果AI技術の社会実装を目指して設立された株式会社hootfolioは、「大手研究機関で育まれた信頼ある技術」と「スタートアップらしいスピード感」を併せ持っていることが強みだと思います。主力サービスであるcausal analysisは、データから"原因と結果"の構造を見える化するAIツールであり、またノーコードであるため「誰でも科学的な意思決定」を可能にしています。
技術×民主化を可能にし、誰もが次の一手を導き出せる世界の実現をより身近に感じさせてくれる、かつ社内外への説得力を飛躍的に向上させることができる、是非さまざまな企業の皆様に導入していただきたい事業です。
それでは次回の記事もお楽しみに♪

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