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2025年06月09日

安全なAIでオフライン事業を最適化する - Deeping Source

Deeping Source Inc.
金泰勳 (Pete Kim)
CEO

KDDIは、安全なAIでオフライン事業を最適化するDeeping Sourceへ出資したことを公表しました。「KDDI Open Innovation Fund 3号」を通じたもので、出資額や評価額などの詳細は非公開。


今回はDeeping SourceのCEO 金泰勳 (Pete Kim)氏にお話を伺いました。


CEOの金氏に伺いました

何をしている会社ですか?

金:ディーピングソースは、AI技術が「個人情報保護」と「データ活用」という二つの価値を両立できるという信念のもとに設立されました。AIの活用可能性は無限に広がっていますが、「個人情報の侵害」という倫理的かつ法的な問題がその成長を阻んできました。そこでディーピングソースは創業初期から、個人情報を完全に保護しながらもデータの価値を原本レベルで維持できる独自の匿名化技術を開発し、安全なAI技術が実際の現場に導入されるための環境を整えてきました。

「世界中のあらゆるデータを安全に」というビジョンのもと、私たちはとりわけオフライン空間における膨大なデータが、個人情報の問題によって十分に活用されていない点に注目しました。この課題を解決し、オフライン事業者がオンライン以上に高度なデータドリブンな意思決定と運営最適化を実現できるようにすること、そして最終的にはテクノロジーと人が調和し、より良い社会を築くことこそがディーピングソースの存在意義です。


サービスイメージ

なぜ会社を立ち上げたのですか?

金:AI時代の到来に伴い、データ活用と個人情報保護の間の葛藤が一層深刻化しました。創業前、インテル(Intel)に勤務していた際に、GDPRなどの個人情報保護法によりAIプロジェクトが困難に直面する現場を数多く経験しました。この経験を通じて、個人情報を安全に保護しながらも、データの価値を最大限に活用できる技術が必要であると痛感し、ディーピングソースを設立するに至りました。「世界中のあらゆるデータを安全に」というビジョンのもと、AI技術がより安全かつ倫理的に広く活用される社会の実現を目指しています。

これからの目標はありますか?

金:ディーピングソースの今後の目標は、現在保有するAI技術の活用領域を拡大し、オフライン空間を超えて、セキュリティ、安全、産業、公共など多様な分野においてイノベーションを牽引していくことです。そのために、当社独自の個人情報匿名化技術をさらに高度化させ、データ活用の限界を克服した信頼性の高い安全なAIソリューションを、より多くの業界に提供していきたいと考えています。

また、ロボットやIoT技術との積極的な融合を通じて、人の介入を最小限に抑えた完全自動の店舗管理システムを構築し、グローバルなオフライン空間運営の新たなスタンダードを提示することを目指しています。これにより、日本をはじめとする世界中に存在する数千万のオフライン店舗や事業者が、ディーピングソースのAI技術を活用してビジネス成果を飛躍的に向上させ、より効率的かつ便利な運営環境を実現できるよう支援していきます。最終的には、テクノロジーと人間の調和を基盤とした社会的価値を実現し、AIによってより安全で便利な世界を築くグローバルリーダーへと成長することが、ディーピングソースの最終的な目標です。

KDDIからの出資を通して期待していることはありますか?

金:KDDIからの出資は、日本市場における事業拡大とパートナーシップ構築において大きな期待を抱かせるものです。

KDDIグループのネットワークを活用することで、日本の小売業界および多様なオフライン店舗への迅速な市場参入が可能となり、現地に最適化された戦略を通じて、着実かつ成功的に市場を拡大していけると期待しています。

最後に一言お願いします

金:ディーピングソースは、AIを活用したイノベーションを通じて、オフラインビジネスの可能性を広げていきたいと考えています。個人情報の保護とデータ活用のバランスを両立しながら、売上の向上と効率的な運営を実現する具体的な成果を生み出しています。日本市場においても、さまざまな企業との連携を通じて新たなビジネスチャンスを創出する準備が整っており、共により大きな価値を生み出していけることを願っています。

Deeping Source Inc.
https://www.deepingsource.io/jp
安全なAIでオフライン事業を最適化する

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