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2025年04月16日

熱センサーによる、AIoTプラットフォームを開発 - Butlr Technologies

Butlr Technologies Inc.
Rang Luo
APAC Regional Manager

2025年4月15日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。登壇されたスタートアップにMUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんがインタビューをしたので皆様にお届けいたします。


1社目はButlr Technologiesです。ワークスペースの最適化を実現するワイヤレスIoTセンサーを開発するスタートアップです。今回は、Butlr TechnologiesのAPAC Regional Manager Rang Luo氏にお話を伺いました。


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
建物内の利用率、混雑状況を正確かつ匿名で推測するために熱信号を使用するAIoT人間センシングプラットフォームを開発しているスタートアップです!

APAC Regional ManagerのRang Luo氏に伺いました

何をしている会社ですか?

Rang Luo:Butlr(butlr.com)は、MIT研究室発のテック企業で、建物内の活動、利用率、室内の位置、人の体の姿勢を正確かつ匿名で推測するために熱信号を使用するAIoT人間センシングプラットフォームを開発しております。

    <活用事例>

  • オフィス:
    当社はスペースの利用状況に関するデータ・分析を提供し、オフィスのレイアウト最適化、スマート清掃、AIによるライト・空調のコントロール等、建物の効率的な運営をサポートします。
  • 高齢者住宅:
    Butlrのデータは、入居者の移動パターンに基づき、予測的な洞察を提供し、転倒を予防し、看護スタッフの負担削減をサポートしております。
  • 小売り:
    匿名性を100%維持しながら、消費者のエリアごとへの流入人数、特定な棚や広告前の滞留時間等に関するデータ・インサイトを提供し、小売り施設の運営改善をサポートします。

現在、Boeing、Verizon、Meta、Netflix、Walmart、Carrier、Microsoft、CRBE、Nomura、NTT、KDDI、阪急阪神不動産、中央日本土地、TOTO等の顧客を有しており、世界最大級の企業から信頼を頂いております。


サービスイメージ

なぜこの会社を立ち上げたのですか?

Rang Luo:Butlrは、「プライバシーを守りながら、よりスマートな空間を実現する」という理念のもとに誕生しました。従来の空間データ収集は、監視カメラや個人識別データを伴う手法が主流でしたが、これにはプライバシーの懸念や運用上の課題が多くありました。

創業メンバーはMITメディアラボでの研究を通じて、個人を特定せずに、空間の利用状況を把握できる新しいアプローチに可能性を見出しました。こうして生まれたのが、熱センサーを活用したAIoTプラットフォーム「Butlr」です。

建築内の「目」でなく、「神経細胞」になりたいと思っています。

<企業方針・ビジョン>

Butlrは、以下の3つの価値を提供することを目指しています:

  1. プライバシーを守る:
    カメラを使わず、熱センサーのみで空間データを取得し、個人識別情報を一切収集しません。
  2. 空間の最適化を支援する:
    オフィス、商業施設、高齢者施設など、あらゆる空間の効率的な運営を実現します。
  3. 持続可能な社会に貢献する:
    エネルギー消費の最適化や、人々にとって快適な環境作りを支援します。

現在、Butlrの技術は不動産、リテール、医療、スマートシティなど幅広い分野で活用され、世界中の企業に採用されています。私たちは今後も、「テクノロジーを活用し、より良い空間と社会を創る」ことをミッションに、さらなる成長を目指していきます。

これからの目標はありますか?

Rang Luo:Butlrは、「プライバシーを守りながら、よりスマートで効率的な空間を創る」ことを使命とし、今後も技術と市場の両面で成長を続けていきます。
具体的な目標として、以下の3点を掲げています。

  1. グローバル市場でのさらなる拡大
    • 現在、北米、ヨーロッパ、アジア市場に展開していますが、今後は日本、東南アジア、中東市場での展開を加速します。
    • 特に、日本市場ではNTT、KDDI、リコーなどの大手企業との協業を深め、スマートオフィスや商業施設向けの導入を推進します。
  2. AIとデータ分析の高度化
    • 取得したデータをさらに活用し、予測分析や空間の最適化をリアルタイムで実現する新機能を開発します。
    • 例えば、高齢者施設では「転倒リスクの予測」、オフィスでは「従業員の働きやすい環境の提案」など、データを活用したより高度な意思決定支援を提供していきます。
  3. 持続可能な社会への貢献
    • スマートビルディングの分野では、エネルギー最適化によるCO2排出量削減に貢献します。
    • 小売業では、最適な商品配置や人員配置を実現し、売上向上と無駄の削減をサポートします。

最後に一言お願いします

Rang Luo:私たちButlrは、プライバシーを守りながら、人々がより快適に過ごせる空間を創ることを目指しています。しかし、これは私たちだけでは実現できません。

共に未来を創るパートナーの皆さまの力が必要です。

私たちは、テクノロジーを通じて新しい価値を生み出し、スマートオフィス、スマートリテール、スマートシティの実現に向けて挑戦を続けます。

新しい可能性を探り、共に成長できることを楽しみにしています!

めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
建築環境における、未開拓のエコシステム構築を推進するButlr Technologiesに注目です!
それでは次回もお楽しみに!

Butlr Technologies Inc
https://www.butlr.com/
ワークスペースの最適化を実現するワイヤレスIoTセンサーの開発

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