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2024年02月26日

CES2024最優秀家電から視覚障がい者向けナビデバイスまで6社をご紹介/KDDI ∞ Labo2月全体会レポ【前編】

KDDI ∞ Laboでは毎月、オープンイノベーションに関わる∞Laboパートナーとスタートアップの共創をサポートする全体会を開催しています。2月に開催した会では、パートナーとして参加いただいている93社の方々と、エンタメからホテルまで幅広いジャンルのスタートアップ6社が協業や出資などの機会を求めて、住友不動産の東京三田ガーデンタワーに集まりました。前編では登壇した6社のピッチステージの内容をお送りいたします。


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
三田にある東京三田ガーデンタワーで開催されました。登壇していただいたスタートアップをご紹介します。

視覚障がい者へ直感的に道順を知らせるデバイス「あしらせ」

Ashirase 代表取締役CEO 千野歩氏

Ashiraseは「人の豊かさを“歩く”で創る」をミッションに掲げ、視覚障がい者向けの歩行ナビゲーションデバイス「あしらせ」を開発しています。

視覚障がい者は先進国を中心に増加傾向にあり、現時点で世界に約3億3,800万人も存在しているそうです。視覚障がい者が単独歩行するためには、「目的地までの道順」と「ルート上の安全」の2つの要素を確認する必要があります。Ashiraseは、道順を直感的に把握できるようにすることで、視覚障がい者が白杖や五感などで安全確認することにフォーカスできる状態をつくります。

視覚障がい者向けデバイス「あしらせ」

あしらせでは、靴につける振動インターフェースとスマートフォンアプリを連携させます。目的地を設定して歩行を開始すると、正しい方向に進んでいるときは両足の甲が振動し、右折する際には右足のみが振動するなど、直感的に道順を把握できます。あしらせの特徴は、一度歩いた道順を自動的に記憶し、マイルートとして登録できることです。視覚障がい者の「歩き慣れた道を利用したい」というニーズに対応しています。

障がいに国境はないので、すでにマレーシアやシンガポールを起点に、海外進出する準備を進めています。

千野氏

営業を効率化する商談解析クラウド「ailead」

バベル 代表取締役 杉山大幹氏

バベルは営業の生産性を向上する商談解析クラウド「ailead(エーアイリード)」を開発・提供しています。リモートワークの普及を背景に、取引先や同僚とのコミュニケーションではデジタル化が進みました。

また、商談ツールもビデオ会議、電話、メールなどと分散化が進行しています。その結果、営業においては顧客との関係構築が難化したり、同僚とのコミュニケーションやナレッジの蓄積などの方法が複雑化する課題が発生しています。aileadは、営業担当者が利用しているデジタルツールから取得した情報をもとに、商談解析、ナレッジ共有まで一気通貫して利用できます。

商談解析クラウド「ailead」

aileadの特徴は、すでに導入済みのツールを変更することなく活用できる点です。また、生成AIを搭載していることで、商談資料の作成やオンラインミーティングの内容分析といった商談以外の営業に付随する業務も効率化が可能です。直近ではメガベンチャーやスタートアップに加え、従業員数が1万人以上の大手企業にも導入が進んでいます。

新規顧客の開拓において協業を模索し、さらに事業を拡大させていきたいです。

杉山氏

2.5次元IPの開発と異業種コラボで事業拡大、エンタメスタートアップのウタイテ

ウタイテ 代表取締役CEO 倉田将志氏

ウタイテは、YouTubeやtiktokなどの配信プラットフォーム上で活動する「歌い手」と呼ばれる、2.5次元のIPを開発、運営、プロモーションするスタートアップです。歌い手の市場は、VTuberと同様に伸び続けており、アニメやゲーム、グッズ、イベント、玩具など、さまざまな領域とコラボできる点でも注目を集めています。同社は、女性ファンをターゲットとする、IPの開発に注力しています。

ウタイテ社 イメージ

実際に1IPあたり100億円規模の売上が上がっている事例もあり、1人当たりの売上はVTuberよりも大きいそうです。またオンラインでの配信にとどまらず、全国でドームツアーを開催している歌い手グループも存在しています。社内には新たな歌い手を創出するクリエイティブ人材も抱えております。

今後は連続的にIPを開発しながら、ゲームやアニメなどの周辺領域とのコラボレーションも同時に進め、さらに事業を拡大していきます。

倉田氏

トレーラーハウスを活用、全国で自然共生型の宿泊施設を展開するBLANC

BLANC 代表取締役社長CEO 山中拓也氏

BLANCはトレーラーハウスを活用し、全国に自然共生型のホテルをつくる事業を展開しています。これまでに沖縄県の来間島のジャングル地帯に「RuGu Glamping Resort」を、山梨県富士吉田市の建築不可の土地に「BLANC FUJI」をつくりました。

トレーラーハウスでホテルをつくるメリットは、主に3つあります。1つ目は、ホテルを建設できない遊休地を活用できることです。2つ目は、自然と共存しやすいことです。日本の国土の15%は自然公園や国立公園と呼ばれ、自然を保護するために厳しい規制が定められています。一方で活用されていない資源が多く存在しています。

BLANC HOTEL イメージ

トレーラーハウスを活用すれば、自然を保護しながら、自然との境界が限りなくゼロに近い快適な空間を提供できるそうです。3つ目はウェルビーイングを追求できる点です。BLANCのホテルは宿泊施設としての機能に加え、自然と共存した環境で過ごすことによるウェルビーイングの追求ができる点に特徴があるといいます。またホテルを設置して移動させる「MX(モバイルトランスフォーメーション)」も推進しているそうです。

特定の場所に一定期間だけ設置する「移動型スマートホテル」や電力を自給自足でまかなう「オフグリッド型ホテル」の展開により、人々のウェルビーイングに貢献していきます。

山中氏

CES2024最優秀家電に選ばれたポータブルレンジバッグ「WILLCOOK」

WILLTEX 代表取締役 木村浩氏

WILLTEXは「布で未来を想像する」を理念に掲げ、繊維とエレクトロニクスを組み合わせた「ファイバーイノベーション」を推進する企業です。布が発熱する特許技術を活用した、持ち運べるカバン型のポータブルレンジバッグ「WILLCOOK」を提供しています。

WILLCOOKは開発時のクラウドファンディングで2,000万円以上の支援額を募り、CES2024では家電分野で日本の繊維企業で初めて最優秀賞を受賞しました。つまり、世界一イノベーティブという称号を得たバッグと言えます。

「WILLCOOK」イメージ

WILLCOOKは10分で100℃になるバッグです。車中や旅行先、飛行機の中でも、いつでもどこでも安全に飲食物を温められます。こうした「スマートテキスタイル」と呼ばれる領域はフランスが最も先進国として知られており、医療や災害などの現場でも活用できるとして注目を集めています。

加えて、二酸化炭素を排出せずに温められる布という観点から、現場作業用ウェアにも活用の幅が広がっています。実際に工事が発生するような大手インフラ会社では、健康経営に値するウェアとして導入されているそうです。

今後は空気ではなく人を温めることによるエネルギーコストの抑制施策を、行政と連携しながら、推進していきたいです。

木村氏

働く人を支援する電力不要の装着型ロボット「マッスルスーツ」

イノフィス 代表取締役社長 乙川直隆氏

イノフィスは労働力不足を乗り越えられる持続可能な職場をつくることをミッションに掲げ、イノベーティブな製品を開発している東京理科大学発ベンチャーです。

日本で少子高齢化や労働力不足が加速する中、女性の活躍や高齢者の中長期的な就労を後押しすることは不可欠です。そこでイノフィスは主力製品として、主に介護産業向けに腰の補助に特化した装着型ロボット「マッスルスーツ」シリーズを開発しました。

マッスルスーツは重いものを持ち上げたり、中腰姿勢の作業時に装着することで、、体の負荷を軽減します。また電気を使わないことにより、誰でも手軽に装着でき、防塵防水対策に優れ、価格も安く抑えられています。

「マッスルスーツ」サービスイメージ

マッスルスーツを導入した現場では、離職率の低減から女性や高齢者の長期的な活躍まで、幅広い成果が得られているそうです。現在、介護業界のほかにも製造や物流、農業、建設など多分野における横転換も進んでおります。また、2018年から本格的に海外進出を開始しており、すでに20カ国での販売実績もございます。イノフィスは多様な技術を持つ他社とコラボしながら新製品を開発しています。また、現場の課題をヒアリングし、見込み顧客と共同で製品を開発することもあるそうです。

コラボレーションを通じ、人手不足の解消に貢献していきます。

乙川氏

めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
各社のご紹介記事も公開しておりますので、お楽しみに~!

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