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2023年08月07日

5Gを用いた映像伝送/遠隔操縦で未来にチャレンジするスタートアップへ「PoC促進プログラム」のご案内 ーー※動画あり

KDDIは6月22日(木)18時より、『映像伝送と遠隔操縦における5G/MEC(※)を利用した実証実験支援プログラムのご案内』をテーマとしたオンラインイベントを株式会社ソリトンシステムズと共に開催しました。


近年、お客さまが映像伝送や遠隔操縦のシステムを検討する際、5Gをその手段として検討するケースが増えています。KDDIは短遅延映像伝送・遠隔操縦ソリューションを得意とするソリトンシステムズと、これまでさまざまな実証実験を実施してきました。


今回、au 5Gとソリトンシステムズが今春リリースした、遠隔操縦への活用が期待される『Zao SDK』をセットとした『スタートアップ向け実証実験支援プログラム』について説明を行いました。


(※) MEC : Multi-access Edge Computing


めぇ〜ちゃんめぇ〜ちゃん
問い合わせはこちらまで!
・連絡先:mec@kddi.com
・担当者:DXサービス戦略部 渡辺

開催背景

昨今、5Gの普及が進んできましたが、その特徴である「高速」「大容量」「短遅延」を活かしたソリューションとして、「映像伝送」「遠隔制御」を実現したいというお客様からの声が増えております。当日は、KDDIが提供する5G×MEC環境とソリトンシステムズの短遅延映像伝送技術を組み合わせてお貸出しし、スタートアップ様の「映像伝送」「遠隔制御」を用いた事業開発における実証実験を支援する、ということを目的とした「PoC促進プログラム」のご案内をいたしました。

説明会内容

KDDIによる説明

MEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)とは、キャリアネットワークの中にコンピューティングやストレージといったリソースを提供する技術のことです。従来のクラウド活用シーンにおいては、キャリアネットワークからインターネットを経由して、パブリッククラウド等に構築されたアプリケーションにアクセスするのが一般的でした。しかしこれだと、伝送部分が長いため一定のレイテンシが発生します。アプリケーション側も、一定のレイテンシが発生することを前提に構築する必要がありました。

一方で、MECを用いると、キャリアネットワーク内でアプリケーションを構築することができ、インターネットを経由することなくアクセスが可能になります。さらに伝送部分が従来よりも短くなるため、レイテンシを最小限にとどめることができます。つまり、5GとMECを組み合わせて利用することで、これまでにない短遅延を実現することができ、高品質なユーザーエクスペリエンスを提供できるようになるのです。

KDDIでは、上記で説明したようなMECサービスとして「AWS Wavelength」を提供しています。日本国内では2023年6月現在で唯一となる、AWS社との協業で実現したサービスです。KDDIのネットワーク網内に構築されたAWSのコンピューティング/ストレージリソースを利用することができます。

AWS Wavelengthの価値として、我々は3点考えています。

  • 一つ目は、KDDI網内で完結した通信が実現できるということ。ユーザーの通信はインターネットに出ることがなく、KDDI網内でアプリケーションの利用が完結します。
  • 二つ目は、短遅延であること。冒頭で説明した通り、従来よりも短遅延の応答が可能になります。
  • 三つ名は、AWSと同じ使い勝手であること。AWS WavelengthはAWSのサービスの一種という扱いになりますので、AWSマネジメントコンソールからすぐに利用開始することができます。これはAWSを利用している開発者にとって非常に使いやすいでしょう。

過去、KDDIとソリトンシステムズの提供する映像伝送・遠隔制御を用いて実施した、実証実験の内容を一つご紹介します。医療用ロボットを取り扱うリバーフィールド様と協業し、医療用ロボットの遠隔制御に関して実験を行っています。

ソリトンシステムズによる説明

ソリトンシステムズは、ビジネスの柱の1つとして、映像伝送技術に注力しております。その一環としてモバイル回線や衛星回線を使用し、いつでも、どこからでも、かんたんに高画質な映像をリアルタイムに伝送可能なシステム“Smart-telecaster”シリーズを開発・販売しております。

独自開発のプロトコル“RASCOW”を採用し、複数の回線を束ねて使用するマルチリンクで途切れない、かつ短遅延の映像伝送を実現しました。コーデックにはH.265を採用することで高画質な映像を伝送できます。また、セキュリティ対策として全通信をAES265bitで暗号化しております。“Smart-telecaster”シリーズは、スマホアプリからマルチリンク・4K伝送可能な高機能タイプ“Smart-telecaster Zao-X”まで豊富なラインナップを揃え、これまでに、各放送局はもちろん、消防・警察・自衛隊・海上保安庁や官公庁等へ4000を超える販売実績がございます。

現行の主力製品である“Smart-telecaster Zao-X”は、独自プロトコルの“RASCOW”をさらに進化させた“RASCOW2”により、最短0.05秒という超短遅延を実現しました。また、高画質な映像に制御信号を重畳する機能を追加したことで、高画質なリアルタイム映像を見ながら遠隔操縦が可能になりました。今年4月には外部連携などの拡張性を高めるため、NVIDIA Jetsonを使用して映像・音声・制御信号の実装が可能な“Zao SDK”をリリース。“RASCOW2”を使用したマルチリンクによる途切れない高画質な短遅延映像伝送、それに制御信号を重畳する機能を、手軽に、皆様の手で皆様の環境に実装可能になりました。

映像伝送の環境もクラウドサービスを利用することで、1対1の送受信から多対多へと進化し利便性が向上しています。弊社が提供している“Zao Cloud”サービスでは、“Zao SDK”に取り込んだ複数のカメラ映像と制御信号、それに伴うフィードバックを、複数の担当者と複数の拠点で共有できるようになり、かんたんに遠隔監視や遠隔操縦が実現できるようになりました。

“Zao Cloud”専用ViewerとしてChrome互換のHTML5ブラウザ“Zao Cloud View”をご用意。使い慣れたWeb会議システムに近しいUIで、担当者ごとの権限管理や映像のアーカイブ機能、位置情報連携などの機能を持たせ、スタートアップ様にもかんたんに遠隔操縦が実現できる環境をご提供いたします。

「PoC促進プログラム」のご案内

これまでにご説明いたしましたKDDIの5G×MEC環境「AWS Wavelength」と、ソリトンシステムズの短遅延映像伝送技術「Zao-X」「Zao Cloud」を組み合わせてお貸出しすることで、スタートアップ様の事業開発における実証実験を支援する、ということを目的とした「PoC促進プログラム」をご用意させていただきました。本プログラムでは、後述の条件を満たしたスタートアップ様に対して、下記の図の紺色の部分を無償でお貸出しすることが可能です。


映像伝送


遠隔操作

貸出可能な内容については、下記の通りです。AWS利用料や、5G通信量についても、もちろん無償の範囲とさせていただきます。ただし、実証実験自体のプロジェクトマネジメントや、お客様拠点での技術的サポートについては本プログラムの貸出範囲外とさせていただきますので、ご留意ください。

また、本プログラムの参加条件についてです。


PoC促進プログラム 参加条件

  • 一つ目はプロモーションへのご協力です。本プログラムを使って実施した内容は、完了後に各社でプロモーションさせていただきたいと考えております。細かい内容や範囲については、事前にKDDI、ソリトンシステムズ、お客様の三社で協議とさせていただきます。
  • 二つ目は、実証実験の内容が単なるパフォーマンステストでないことです。あくまで、お客様の事業に則した内容での利用に限らせていただきます。
  • 三つ目は、試験内容と結果のレビューへのご協力です。本プログラムに参加頂く場合は、実証実験の前に、具体的な試験内容について協議させていただくのと、試験完了後には、その結果のレビューを、三社間で実施させていただきたく存じます。

本プログラムは引き続き参加者を募集中となりますので、皆様のご参加をお待ちしております!

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