- インタビュー
2023年02月17日
ロボットメンテナンスで安心安全な風力発電の実現を目指す -LEBO ROBOTICSへ出資
- LEBO ROBOTICS株式会社
浜村 圭太郎 - 代表取締役
KDDIは、風力発電機向け点検・補修ロボットの開発およびサービス・商品の販売するスタートアップ、LEBO ROBOTICS株式会社へ出資したことを公表しました。「KDDI Green Partners Fund」を通じたもので、出資額や評価額などの詳細は非公開。
今回はLEBO ROBOTICS株式会社 代表取締役の浜村圭太郎氏にお話を伺いました。
代表取締役の浜村氏に伺いました
何をしている会社ですか?
浜村:風力発電機の保守管理にスマートメンテナンスを提案している会社となります。風力発電機のブレード(羽根)は、空気中の微粒子や風雨による劣化や損傷、落雷の影響などにより発電効率が下がるため定期的なメンテナンスが必要ですが、大型風車での高所作業は危険を伴うため人手不足が懸念されています。
当社では自社開発の高所作業ロボットを使ったブレードの点検や補修サービスを提供しています。スキャナとカメラを搭載し、地上からの遠隔操作でブレード形状や状態を把握し、空中にあるブレードに対して研磨やパテ塗布、塗装等の作業を行うことが可能となっています。
また欧州のパートナー企業の技術を利用して、高解像度カメラとAI解析による点検サービス、塗料、接着、パテ材といった化学品の開発や販売も行っています。これらの自社開発技術やパートナー会社との連携により、最適なメンテナンスを提供し、風力発電の拡大を目指しています。
Credit:LEBO ROBOTICS
なぜ会社を立ち上げたのですか?
浜村:私の前職は商社での化学品営業でした。この20年間で特に中国や東南アジア、インドをはじめとしたアジアは非常に大きな経済発展をしました。ビジネスは拡大しており、環境破壊は仕方のないものと考えていました。
環境保護とは、開発をしないこと=受け身の姿勢のもので、積極的なアクションを取るものではない。日々の糧を得るためには、このような開発による消費の恩恵を受ける必要があり、自分にできることはない。便利になること、今よりも良い生活がしたいという欲求は多くの人にあり、それを止めることはできない。私たちの生活も、エアコンなし、自動車なしという生活には戻れない…。」と。
しかし、異常気象のニュースを聞く機会が増え、次の世代である子供達にどのような世界を残してあげられるのだろうと考えたとき、積極的に環境保護に貢献できる仕事をしようと考えました。エアコン無し、車無しの生活には戻れないが、再生可能エネルギーを拡大することで積極的に環境保護ができると思い至り、LEBO ROBOTICS株式会社を設立しました。
これからの目標はありますか?
浜村:世界中でLEBOのロボットを使っていただき、安価安全な高所作業を通して、風力発電機の拡大に寄与したいです。
KDDIからの出資を通して期待していることはありますか?
浜村:世界中で使っていただくためには、オンタイムでロボットの状況をモニタリングし、問題があればすぐに解決できる体制を整えることが必要と考えています。これを実現するには絶え間ない安定した通信はもちろんのこと、様々な業種の技術や人達との連携が不可欠と考えています。イノベーティブな企業であるKDDI様との連携によって、達成できると確信しています。
最後に一言お願いします
浜村:我々は小さなスタートアップですが、日本国内はもちろんのこと、我々のロボットが世界中で活躍することを目指して日々邁進しております。日本企業が再生可能エネルギー分野で存在感を見せられるように頑張っていきましょう!
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