- インタビュー
2025年09月15日
スタートアップに会いたい!Vol.97- ローソンエンタテインメント

- 株式会社ローソンエンタテインメント
立石 凌 - ライブエンタメグループ 第1チケット営業本部 コンサート営業1部 アシスタントマネジャー
連載「スタートアップに会いたい!」では、KDDI ∞ Laboにパートナーとして参画する大企業100社以上が、スタートアップと共に取り組んでいきたい課題や、スタートアップへ提供できる多様なアセットについて解説するコーナーです。大企業全社の課題・アセットは「MUGENLABO支援プログラム 2025」からご確認いただけます。
【三井金属鉱業】に続く第97回目はローソンエンタテインメントです。ローソンエンタテインメントの課題解決に挑戦したいスタートアップの皆様は、ぜひKDDI ∞ Labo事務局までご一報ください!
立石氏に伺いました
何をしている会社ですか?
立石:「全てのエンタメユーザーによろこびと笑顔を。」をビジョンに掲げ、業界トップクラスの取扱高を誇るチケット事業「ローソンチケット」をはじめ、旅行事業「ローソントラベル」、エンタメ物販サービス事業「HMV&BOOKS」、映画事業「ユナイテッド・シネマ」、エンタメエージェンシー事業「ダブルカルチャーパートナーズ」の5本の柱を軸に「ユーザー360°エンタメサービス」の実現を目指し、多角的なエンタメサービスの提供、各事業のシナジーによる新たなサービスの開拓、事業領域の拡大を図っています。
今後は既存事業の強化や変わりゆく時代への適応のみならず、エンタメ業界の先駆けとなるべく、スタートアップの皆様のアイデアやスピード感とともに協業や出資を通じて、新たな価値を創出していきたいと考えています。
これまでのオープンイノベーションの取り組み事例は?
立石:「チケット事業」にフォーカスしてお話をすると、その原点は1970年代に誕生した「プレイガイド」にあります。これは映画やコンサート、演劇、スポーツなど各種興行のチケットを予約・発券する店舗を指し、当時はイベント雑誌で情報を収集し、プレイガイド店舗のチケットカウンターでチケットを購入するスタイルが主流でした。その後、電話予約が登場し、「朝10時に家族総出で電話をかけ続けた」「公衆電話の方がつながりやすいらしい」といったエピソードを耳にした方もいらっしゃるかと思います。
オンラインネットワークによるチケット販売サービスの普及を経て、1998年には当社がローソン店頭のマルチメディア端末「Loppi」でオンラインチケット販売を日本で初めて開始。有人カウンターに代わり、24時間・全国どこでもチケットを購入できる仕組みを実現しました。さらに紙チケットから電子チケットへの移行が進むなど、急速なIT化の波とともにイノベーションを生み出してきました。
現在はチケット販売にとどまらず、ライブやイベントに連動したグッズ・CD・DVDの販売代行や特典会の企画など、テクノロジーや新しいビジネスモデルを取り入れ、多様なサービスを展開しておりますが、数年後には、ライブ演出や当日の運営面においても新たなサービスが当たり前になっていることでしょう。想像するだけで、心が躍りますね。
御社の課題は何ですか?スタートアップのみなさまへ求めていることは何ですか?
立石:お客様が商品をより買いやすく、ライブ現場で便利さを感じられるサービスを追求する傍ら、エンタテインメント市場の拡大に伴い、各種商材は販売量の増加、販売手法が多様化してヒューマンリソースを圧迫している事実があります。
もちろん苦労なくお客様へ届けられるモノではないですが、ライブエンタメ市場では数万人を動員するような大規模な公演でも随所に人の手がかかっており、エンタメ業界といえば華やかなようで、非日常空間や感動を創る、届ける立場の人々が時には疲弊している姿を見ると、この業界で働く人々こそ、屈託のないエンタメ業界らしく働く環境があってよいのではと感じます。例えばですが、AI技術を活用した販売スキームの見直し・効率化が実現できるような連携ができると良いですね。
そのほか、展開する各サービスで顧客情報を保有していますが、トライブマーケティングを通して、エンタメ領域における顧客満足度およびサービスの向上を図りたいです。
スタートアップへ御社から提供できるアセットはありますか?
立石:当社はローソングループの一員であることから、今や社会インフラとしての役割を担う全国のローソン約14,600店舗の告知媒体をはじめ、HMV48店舗、ローソン・ユナイテッド・シネマ42劇場、hmv museum8会場などのアセットを提供できます。
また、リアルタイムの体験、特別な価値を持つエンタメであるが故に、公演当日にお客様が会場に足を踏み入れるまでに繰り広げられる演出の変更や調整、機材開放による直前販売の実施など、スピード感のある対応が全国各地の現場(ライブ・イベント会場)で行われています。
現場でしか知り得ないエンタメ関連のナレッジ、根底にあるエンタメ関連のビジネス知識に裏打ちされた知性のもと、多角的なエンタメサービスの提供を試みてきたことによるエンタメ各種企業とのネットワーク、さらには業界トップクラスのチケット、エンタメ物販、旅行ほかサービス利用顧客データ基盤もスタートアップの皆様にとって可能性を感じていただけるのではないでしょうか。
最後に一言お願いします
立石:シーンのトップランナーでありつつ、スタートアップの皆様との連携により群れがどんどん増えて大きくなる、そんな存在になりたいですね。われわれにない強みを持つスタートアップの皆様との共創により、エンタメ業界における「最高の黒子」となり、「エンタメ」を通じて幸せに満ち溢れる世界の創出をぜひご一緒できれば幸いです。

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