- インタビュー
2025年06月23日
「移動」を価値にするモビリティデータプラットフォーム- Essen

- 株式会社Essen
橘 健吾 - 代表取締役
2025年6月20日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。登壇されたスタートアップにMUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんがインタビューをしたので皆様にお届けいたします。
1社目はEssenです。モビリティ広告プラットフォーム「WithDrive」を提供するスタートアップです。今回は、Essenの代表取締役 橘 健吾氏にお話を伺いました。
めぇ〜ちゃん
- 「WithDrive」は、人流データを活用して広告効果を可視化し、リアル空間での精緻なターゲティングを可能にする、時間・空間の自由度を備えたモビリティ広告プラットフォームです!
代表取締役の橘氏に伺いました
何をしている会社ですか?
橘:株式会社Essenは、「WithDrive」というモビリティ広告プラットフォームを展開するスタートアップです。車両に取り付けたラッピング広告やLEDサイネージを活用し、人々の移動に合わせて広告を配信することで、時間・空間の自由度が高いオフライン広告の実現を目指しています。最大の特長は、車両が走行することで収集される人流データや視認データをもとに、広告の効果を可視化し、エリアや時間帯ごとにターゲティングの最適化ができる点です。
従来の屋外広告では困難だった“広告の成果測定”と“柔軟なPDCA”を可能にし、自治体や地域企業、大手ブランドなど多様なクライアントのニーズに応えています。今後は取得した行動データをもとに、広告領域にとどまらず、スマートシティ、防災、観光誘導、さらにはライフスタイル提案といった分野への応用も進める予定です。データと広告の融合を通じて、人々の行動で未来を創発し、豊かにすることをミッションとしています。
サービスイメージ
なぜこの会社を立ち上げたのですか?
橘:株式会社Essenは、「人類の進化を創発する」という理念と、個人的な原体験から生まれました。大学院入試の勉強をしていた当時、「紙と鉛筆さえあればどこでも学べる」と考え、車にコタツと布団を積んで日本中を移動しながら勉強していた時期がありました。そんな旅の途中、とある地方で“自転車のロゴが入った自転車”を目にした瞬間、「移動には広告価値がある」と直感。この原体験が、後の事業構想の原点となりました。自身が大学院でも天体物理学の研究で培ってきた、大量のデータを扱う知識や、物理モデルを活用した解析技術を駆使すれば、移動に内在する広告価値を可視化・最適化できると確信し、起業を決意しました。
Essenでは、人々の移動を通じてリアルな行動データを収集・分析し、広告の効果を定量化・改善していくモビリティ広告プラットフォーム「WithDrive」を展開しています。単なる移動広告にとどまらず、都市や地域の潜在力を引き出す「行動変容のインフラ」をつくることが、私たちのビジョンです。
これからの目標はありますか?
橘:私たちEssenのこれからの目標は、モビリティ広告を起点に「人々の行動を豊かにするデータ基盤」を社会に実装し、都市の意思決定を進化させることです。WithDriveで収集される人流データや視認データは、広告の最適化だけでなく、観光施策、防災誘導、地域交通の改善、まちづくりにまで応用可能な情報資産です。将来的には、広告車両が“動くセンシング端末”として機能し、都市のリアルタイムな状態を反映した「生きたダッシュボード」の構築を目指しています。
また、私たちは「行動量こそが人類の進化を促す鍵である」と捉え、人々がより多様な選択肢と出会えるよう、個人の趣味嗜好や地域性に合った提案をデータに基づいて届ける“パーソナライズド・リアル体験”の創出にも挑戦しています。Essenのサービスが浸透することで、広告が単なる宣伝ではなく、街を動かし、人を動かし、社会を進化させる装置となる未来を描いています。
最後に一言お願いします
橘:私たちは現在、モビリティを「人と街の行動をつなぐインフラ」へと進化させる挑戦をしています。移動の中に眠る価値を掘り起こし、地域に新たな循環を生み出す未来を、ぜひ一緒に創りませんか?共創いただけるパートナーを心よりお待ちしています。
めぇ〜ちゃん
- 広告が社会を進化させる装置となる未来、とても楽しみですね!それでは次回もお楽しみに♪
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