- インタビュー
2022年04月25日
ペロブスカイト太陽電池で未来を創る - エネコートテクノロジーズ
- 株式会社エネコートテクノロジーズ
加藤 尚哉 - 代表取締役
KDDIは、次世代太陽電池の「ペロブスカイト太陽電池」を開発しているスタートアップ、エネコートテクノロジーズへ出資したことを公表しました。脱炭素などの環境課題に取り組むベンチャー企業への出資を行う 「KDDI Green Partners Fund」を通じた初めての出資で、出資額や評価額などの詳細は非公開。
今回はエネコートテクノロジーズ代表取締役の加藤 尚哉氏にお話を伺いました。
代表取締役の加藤氏に伺いました
何をしている会社ですか?
加藤:エネコートテクノロジーズは、2018年1月設立の京都大学発スタートアップ企業で、次世代太陽電池の大本命と言われる「ペロブスカイト太陽電池(PSCs)」の開発に取り組んでいます。京都大学化学研究所若宮研究室で数年来取り組んできた研究シーズを基に、京都大学の全面的なバックアップを受けて起業に至りました。
PSCsはひとことで言いますと、屋外でも屋内でも優れた発電能力を有する軽量・薄膜の太陽電池です。PSCsの実用化を通じて「様々なデバイスの利便性の向上、IoT化の促進」や「カーボンニュートラル達成、超長期的なエネルギー問題解決」に貢献して参りたいと考えております。
ペロブスカイト太陽電池
なぜ会社を立ち上げたのですか?
加藤:私は共同創業者である若宮先生から誘われる形でPSCsの実用化プロジェクトに参画し、エネコートテクノロジーズを起業しました。若宮先生のPSCsの実用化にかける熱い思いに賛同し、何よりPSCsの将来性を強く確信したことが参画決断の決め手です。また、産官学連携のうねりを受けて大学発スタートアップ、なかでも弊社のようなハードテック系のスタートアップをシード期から支援するスキームが京都大学において用意されていたことも非常に魅力的でした。
これからの目標はありますか?
加藤:この度実行したシリーズBラウンドの資金調達では多数の投資家様にご賛同頂き、巨額の資金を集めることができました。今後当該資金を元手にパイロットラインを導入し本格的な製造の検証を進めることができるようになります。PSCsの事業化が成功したと言えるためには、製品が工業的に製造でき、売上が立ち、かつ利益が出ることが必要となりますが、まずは工業的に製造出来ることを一刻も早く世に示したいと考えております。
KDDIからの出資を通して期待していることはありますか?
加藤:PSCsの応用範囲は広く、KDDI様の事業領域との親和性も非常に高いものと考えています。将来的にPSCsの一大ユーザーになって頂きたいのはもちろんのこと、それを実現するために必要となる様々な実証実験等の機会をご提供頂けることに強く期待を抱いております。
最後に一言お願いします
加藤:ペロブスカイト太陽電池は、まさしく未来を創ることのできる夢のある製品です。一刻も早く実用化を実現するために皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
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