- インタビュー
2022年02月09日
新素材「MOF」でガスの課題を解決する - SyncMOF
- SyncMOF株式会社
畠岡 潤一 - 代表取締役社長
2022年1月21日、KDDI ∞ Laboの月次全体会において、スタートアップ6社が大企業に向けてピッチを行いました。MUGENLABO Magazine編集部のめぇ〜ちゃんが登壇企業にインタビューを行いました。
1社目はSyncMOFです。新素材「MOF」の研究・開発を行うスタートアップです。今回は、SyncMOF代表取締役社長の畠岡潤一氏に話を聞きました。
- めぇ〜ちゃん
- 「MOF」とは、多孔性材料の一つです。無数のナノスケールの穴の中に、特定の物質を柔軟に閉じ込めたり放出したりすることができる新素材です!
代表取締役社長の畠岡氏に伺いました
何をしている会社ですか?
畠岡:新規多孔性物質であるMOFを柱としながら、その特異的な性質である気体の分離選択性や大量貯蔵能力などを利用して、今まで利用できなかった気体をより身近にするインフラの会社です。コンサルから始まり、クライアントのガス関連課題を素材、デバイス、ソフト、測定技術で多角的に解決します。また出資を受けずに急成長している為、意思決定も早く、安心してプロジェクトを進めていけることも強みです。CO2やH2を始め様々なガスの課題は国際的な問題にまで発展しておりますが、多様なガスを実用化まで進めているのは現在SyncMOFだけです。
MOF活性化装置「MOFclean」
なぜ会社を立ち上げたのですか?
畠岡:約15年前にこのMOFという物質と現在のCTO堀に出会い、ガスを自由自在に操れるMOFに深い感銘を受けました。この物質は世の中を変えてしまうかもしれないと感じましたが、その時はまだ水素社会の実現やカーボンニュートラルという言葉はメジャーではなく、企業もそれに対して投資をするような段階ではありませんでした。必要な測定装置の開発や、素材ベンチャーとしての新しいモデルを形成したりと経営陣で異なる分野で活躍し、人脈を作り、全てのタイミングが揃った2019年6月にSyncMOFを創業しました。
これからの目標はありますか?
畠岡:一言で言うとガスという見えないものを簡易に取り扱える世界にすることです。我々が相手にしている業界は非常に多岐に渡り、例えば医療業界でもガスを簡単に扱うことができれば検査などが飛躍的に簡便になります。宇宙空間でガスをコンパクトに扱うことは非常に重要なことですし、地球上のあらゆるモビリティはそれぞれ何らかのガスと密接な関係にあります。家電にも我々のMOFが入る未来もそう遠くなく、皆さんが普段持ち歩いたり、身に着けたりするものにもMOFの適用が検討されています。
我々は黒子でいい、知らないところで身近にたくさん使われて役に立っていればよいと思っています。ある企業CMみたいですが、「SyncMOF入ってる」という世界を目指しています。
最後に一言お願いします
畠岡:最近ではAI関連の引き合いも多く、データ分析、状態管理、最適化も可能ですので是非皆様のお悩みを具体的に相談いただけたらと思います。
- めぇ〜ちゃん
-
MOFは日本人研究者によって開発されたそうです!様々な場で活用されていくのが楽しみですね。
それでは次回もお楽しみに!
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