藤本氏に伺いました

何をしている会社ですか？

藤本：当社は、健康増進型保険「住友生命Vitality（バイタリティ）」をご案内し、お客さまの「健康寿命」の延伸に取組んでいます。

人生100年時代において、世の中の価値観は「体が健康であればいい」という段階から、「長く健康に、そして自分らしく幸せに生きる」（＝Well-being）という、より高次の価値観にシフトしています。今後は、お客さまの幸福をサポートし、QOLの向上や「いかに生きるか」「よりよく生きる」に資する様々なサービス（＝WaaS：Well-being as a service）をお客さまにお届けすることで社会に貢献することを目指しています。

このWaaSの中心として新たに「病」と「老」にフォーカスし、「病気があっても
幸せに（Disease Management）」「齢を重ねても幸せに（Wellness Life／Well-aging）」という2つの領域でのサービス開発に注力しています。

これまでのオープンイノベーションの取り組み事例は？

藤本：2019年4月よりオープンイノベーションによる共創を目指す組織を設立、2020年11月にはCVCファンド「SUMISEI INNOVATION FUND」も設立し、主に4つの領域に注力しています。

1. “住友生命「Vitality」”による健康増進活動を中心としたウェルネス関連企業等とのエコシステムの構築
2. 「体の健康」に加え「体・心・社会的健康」を目指すウェルビーイング領域
3. 「生命保険を身近に感じる顧客体験」や「お客さまと保険会社の新たな接点」創出に活用できる新しいテクノロジーやサービス
4. DXの推進

現在までに250社以上の企業様と共創に向けたミーティングを重ね、40社以上の企業様と共創ビジネスプランの検討に進んでいます。このうち、10社以上の企業様と事業共創フェーズへ進めるなど、広くたくさんの企業様と協業可能性の検討を行っています。（2021年3月末時点）

＜共創事例＞

• ポケモンGOを提供する米国Niantic 社と協働で、ポケモンGOのゲーミフィケーション×Vitalityの行動経済学で健康増進の行動変容を促進する「ポケモンGOチャレンジ」を開発
• 「保険が街に出かけていく」をコンセプトに、お客さまと保険の新しい出会いや体験を創出する『インシュアランスモビリティ』の実証実験を実施
• AIを活用し、お客さまの価値観に合う保険をレコメンドするなど、「InsurTech」を用いた保険提案の手法を開発
• 「生活習慣病の重症化を予防し、改善を促す」サービスの開発

その他にも、ヘルスケア関連では子育て世代のストレスマネジメントやFemtech等の様々なテーマでの実証実験、スマートシティ・スーパーシティ実現に向けた取組みもスタートしています。

御社の課題は何ですか？スタートアップのみなさまへ求めていることは何ですか？

藤本：WaaS（Well-being as a service）に資するヘルスケアサービスに強みを持つ企業様と一緒に、様々な協業可能性を探っていきたいと考えています。

特に以下の3つのキーワードに注目しています。

1. 疾病管理（Disease Management）：
   重症化予防や予後等、様々なお客さまの状態に応じて日々の生活をサポート
2. ウェルネスライフ（Wellness Life）：
   心の健康やFemtech、ダイバーシティ、子育てサポート、美容など
3. ウェルエイジング（Well-aging）：
   介護や認知症関連、終活など

スタートアップへ御社から提供できるアセットはありますか？

藤本：当社リソースを活用した、Well-beingに資する各種実証実験の「場所」「機会」に加え、CVCファンド「SUMISEI INNOVATION FUND」による出資を伴う事業共創機会が提供可能です。

特徴的な「場所」としては、来店型店舗"住友生命「Vitality」プラザ" や、世界有数の音質を誇るクラッシック専用ホール「住友生命いずみホール」、東京・大阪本社をはじめとする全国の拠点がございます。気軽にご相談ください。

最後に一言お願いします

藤本：私たちは、スタートアップ企業から大企業、医療関係者、アカデミア、自治体の皆さま等、様々な方々のお力をお借りしながら、Well-beingのエコシステムを共創したいと考えています。垣根を越えてともにWell-beingのエコシステムを構築していきましょう。また、自社サービスに保険機能を活用したいという企業様とも共創していきたいと考えています。ぜひお声がけください。